- 対象:中学生(中1〜中3の全学年で採用した例があります)
- 技能:文法・ライティング(英作文)が中心。オプションでリスニング教材を付けられます
- レベル:基礎・補習〜標準。平均的なクラスや英語が苦手な生徒に向くという声が多い
- 出版社:新学社。教科書準拠のワークブックです
- 向く狙い:新出文法の反復演習と、自己表現(英作文)への段階的な接続
ジョイフルワークとはどんな教材か
出版社の紹介文によると、ジョイフルワークは教科書準拠の中学英語ワークブックで、基本ページのゴールを「自己表現」に置いた構成です。紙面の二次元コードから基本文の音声を確認でき、文法解説・A問題・B問題に対応した動画解説もあります(動画解説の対応は東書版・開隆版・光村版とされ、光村版・三省版は新規対応と案内されています)。問題は次の段階で構成されています。
- A問題:英語の使用場面を意識した、身近な場面設定のイラスト問題から始まります。
- B問題「プレ自己表現」:自分で一語を補う形など、最後の自己表現につなげるやさしめの英作文問題です。
- 自己表現:生徒が書きたくなる場面設定の英作文問題です。プレ自己表現・自己表現も動画解説に対応しています。
解説・解答集は全問題に解説があり、自己表現は別解例が豊富で、実際の中学生が書いた英文も掲載。付属品は生徒用別冊と教員用コンテンツ(CD-ROM、プリント作成システム)です。
紙面構成と付属品(実践レポートより)
実践レポートを寄せた先生方は、1単元が見開き2ページで、左側が新出文法の基本、右側が定着(応用)という構成だと述べています。所要時間は、中程度の理解力の生徒なら1ページ10〜15分、得意な生徒なら見開き15〜20分という報告があります。付属品については次のような報告がありました。
- 付属ノートに書き込んで解く形式で、本誌を汚さず試験前に何度も解ける
- 巻末の新単語一覧・基本文チェックは覚えたい単語がオレンジ色で、赤シートで隠して覚えられる
- CD-ROMに単語プリント作成ツール、ワークシート、長文データ、移行期対応プリント、定期テスト用リスニング問題が入っており、吹き込み録音が不要
- 別冊「小学校英語復習ブック」と別冊「くり返し語順トレーニング」(並べ替えで語順を作る冊子)
- ワークブック単体からリスニングや付属ノート付きまで8パターンのオプションがあり、リスニング教材は毎年新しい問題に変わるので、過去年度の問題をテスト用や追加演習に使える
現場で迷うポイント——どんなクラスに向き、どんな場合は別の選択か
3本のレポートに共通するのは、「平均的なクラスであれば問題なく使える」「英語が苦手な生徒の理解につなげやすい」「全学年・全生徒が共通して取り組む最低限の課題として適切」という評価です。左ページの解説に文の形がしっかり書かれているため、新しい文法を習った直後でもヒントにして解き進められるからです。
一方で、英語が得意な生徒には「簡単すぎる」「少し物足りない」という声が複数あり、次のような対応が報告されています。
- 3年生で英検準2級・2級レベルの生徒はすぐ終わるため、過去の入試問題などプラスの課題を渡す
- もう少し深く理解したい生徒向けに、補充教材を自作している
- 苦手な生徒には「5問中3問だけ解いてみよう」と問題数を絞る
改善してほしい点は、「応用問題の量がもう少し多くてもよい」、「教科書の欄外の単語が巻末の単語一覧から削除されているので全て掲載してほしい」の2点でした。また「基本的な力は付くが、繰り返し解かせないとなかなか定着しない」という指摘もあり、1度解いて終わりにしない運用が前提になります。
授業での使い方——導入・展開・宿題への組み込み
型1:1パート2時間で「基本」と「定着」を分ける
先生の実践レポートでは、単元の1パートを2時間で扱っています。
- 1時間目:パワーポイントなどで作ったオリジナル教材や教科書で導入し、新出部分を口頭練習。ある程度言えるようになったら、教室全体で見開き左側の「基本」に取り組む
- 2時間目:前回の復習をしてから見開き右側の「定着」へ。表現問題を中心とした自己表現部分を重点的に扱う
- 授業内で扱う部分と宿題にする部分を、授業前に決めておく
全てを宿題にするとスローラーナーの生徒が手を付けられないことがあるため、一部は授業内、一部は宿題にしています。取り組みはチェックしますが成績評価には入れず、ワークは1度解いた後に自分で繰り返すよう促しています。
型2:教科書の反復練習からワークへ、間違いはノートで反復
先生の実践レポートでは、教科書本文の内容確認→ポイント文をノートに書いて単語を入れ替えながら反復→教科書のアクティビティ→「よりさまざまな文に挑戦しよう」という名目でワーク、という流れです。授業内で取り組み、終わらなかった分は宿題、章末のまとめ問題は家庭学習用です。
解き方は、自分の解答をワークに書き込み、間違えた箇所をノートに書いて反復練習。間違いが多かった部分は全体で確認します。左ページは解説をヒントにしたパターン練習として繰り返し書かせ、右ページは教科書に即した問題と文法に即した問題の2パターンがあるため「文法の方をしっかりやりなさい」と指導。末尾の英作文で作った文を使って生徒同士を交流させることもあります。取り組みは「関心意欲点」の一部として加点しています。
型3:会話中心の授業で、教員のチェック時間を自習に充てる
先生の実践レポートでは、学校全体で会話力の育成に注力しているため、授業内は帯活動のスピーキングやペアワークに時間を割き、その日のターゲット文をノートに書かせて教員がチェックする時間に、生徒がジョイフルワークで自習する運用です。進度は生徒のペースに任せ、家庭学習の課題としています。付属ノートに本誌の穴埋めを書き、丸付けと赤ペンでの直しまで生徒自身が行い、付属ノートの提出を成績に加味しています(1年生の評価には入れていません)。CD-ROMのリスニング問題や教科書順の巻末単語一覧はテスト作成に役立ち、別冊の小学校英語復習ブックは休校期間中の課題として、「書く」経験に差がある生徒の練習に使われました。
編集部からひとこと
使える英語が身に付く!ワークブックの大定番!
先生の実践レポートから
- 実践レポート(中2で採用):文法の反復演習と自己表現問題の豊富さで採用。別冊解答に長文の和訳が全て記載されており、復習で意味の分からない英文を残さずに済む点を評価。
- 実践レポート(少人数校、全学年で採用):問題量がちょうど良く、リスニング問題が毎年変わる点が決め手。得意な生徒には補充教材が必要。
- 実践レポート(他学年に合わせて採用):付属ノート・CD-ROM・別冊の語順トレーニングなど付属品の使い勝手を評価。全学年がリスニングオプション付きで購入。





