Progress in English 21【REVISED版】BOOK１～５

株式会社エデック

おすすめのポイント

Q.良かったところ

難易度が高い教材なので、しっかり授業に付いてくれば、それなりに高い英語力が身に付いている。中学１年生から３年生で利用しているが、特に上学年になるとたくさんのリーディング問題があるため、長文読解の力がつく。

ベネッセの学力推移調査でも「長文問題にひるまずに取り組めた」という生徒の声が上がっている。上位はS段階、偏差値70を取る生徒もおり、平均でも各学年偏差値50は超えている。さらに、単語力や文法力、英作文力も上がっていると感じる。

Q.困ったところや改善してほしいところ

この教材の題材は、１年生は日本、２年生はアメリカ、３年生はイギリスを舞台とした話なので、アジアや他の国など世界的な視野での題材（世界問題、SDG’sなど）が足りていない。その点は、検定教科書のNew Horizonがカバーしている部分もあるので、併用している。

Q.導入の経緯や、本教材採用の意図と狙い

本校では、本教材を、検定教科書のNew Horizonと併用しているが、本教材は検定教科書と比べて進むペースが早く、例えば、１年生のBook１で２年生の検定教科書の範囲まで、３年生のBook３では高校で習う「仮定法」や「分詞構文」までカバーされている。そのため、検定教科書を復習教材として用いることができ、生徒の理解を深めるのに役立つため、以前からずっと使い続けている。

また本書は、１年生は日本、２年生はアメリカ、３年生はイギリスの文化や社会問題といったテーマが設定されている。英語の基礎知識を学ぶだけでなく、幅広い分野に視野を広げ、人間的成長の足掛かりとなる教育を目指している本校の方針に沿った、良い教材であると感じている。

Q.実際の使い方

１回の授業（50分）で１レッスン（２ページ）を扱う。各レッスンは、左側に本文「Scene」と文法の大事なポイント「Look」、右側にスピーキング練習用の「Speak」、問題を解く「Practice」、そして文法の復習のための「Check」の全部で５つの項目に分かれている。

冒頭10分で前のレッスンの復習を行い、次のレッスンにスムーズにつながるようにする。上級生には、この10分を用いて、前のレッスンから単語６問、文章４問くらいの小テストも出す。

授業内では、CDおよび教員のモデルリーディングの後を生徒が２回以上付いて読み、残りの30～40分で各セクションをほぼ均等に扱う。中高一貫校なので早めに教科書の内容を終わらせ、重要な点を繰り返し学習させたいため、授業はかなりスピーディーに進めている。本校は１クラス20名と少人数制のため、１回の授業で同じ生徒が何回も当たり発言する機会があるので、もし間違えても何度もやり直すチャンスがある。特定の生徒が遅れを取ることはあまりない。また予習をしっかりするよう指導して、自分で学習する習慣を身に付けさせている。単語が本文の中でどんな使われ方をしているのかを理解させることが大切だと考えているため、本文は、宿題として授業後家で10回音読し、５回書き取りを行うよう指導している。授業内で１レッスンが終わらない時は「Practice」も宿題にさせることがある。また、本教材に付いているワークブックは、習った範囲をすぐ行うよう課題として出している。

遅進傾向の生徒対象に、週に１度、補習の時間を設けて指導している。

Q.使ってみた結果

検定教科書の内容を先取りして学べるので、英検合格者が平均より多い。目標として、中１で英検４級、中２で３級、中３で準２級以上の取得を掲げているが、このペースに付いて来れれば、その目標も７割くらいの生徒が達成している。中には、中１で３級、中２で準２級、中３で２級を取得した生徒もかなりいる。かなり早いペースで進むが、中学は１学年に20名１クラスの少人数制なので、教員のフォローを各生徒に行き渡らせることができ、早いペースでもそれほど問題ない。本校から併設する高校へ進んだ生徒の英語力が高いという評価を、高校の教員からも得ている。（中高一貫校だが、高校から入学する生徒もいるため）

Q.利用が向いているクラスや生徒

ベネッセ偏差値で50～65レベル。進学校向き。

Q.あまり合わないと思うクラスや生徒

スピーディーな授業に付いて来れない生徒には向かない。