SKYWARD 最新入試英語長文20選 CLOUDS Courseは、桐原書店の長文読解教材です。速読と精読・音読を組み合わせ、読解の精度とスピードを上げたいクラスに向き、実践レポートでは高2後期〜高3前期で使われています。
- 対象:高校生・大学受験生。実践レポートでは中高一貫校の高2後期〜高3前期で使用
- 技能:長文読解を軸に、語彙・要約、音読、スピーキング・ライティングへの展開
- レベル:応用・難関。実践レポートでは英検2級取得済みが中心の上位コースで使用
- 出版社:桐原書店。B5判・48頁、2017年9月4日刊行(出版社の紹介文より)
- 向く狙い:時間を意識した速読と精読・音読を組み合わせ、読解の精度とスピードを両方上げる
SKYWARD 最新入試英語長文20選 CLOUDS Courseとはどんな教材か
出版社の紹介文によると、本書は語彙力・要約力・思考力が問われる最新の入試長文の変化に対応した長文問題集で、問題英文や設問形式の差し替え、語彙・要約問題などが追加されています。問題指示文はすべて英語で、必要に応じて日本語指示文を参照できるよう、本冊の巻末に「問題指示文対訳一覧」が収録されています。判型はB5判・48頁、ISBNは978-4-342-20465-4です。
実践レポートを寄せた先生によると、全20ユニット構成で、各ユニットの最初に速読目標時間と解答の制限時間が書かれています。音声はCDがあり、予習・復習で使えます。題材の例として、ユニット3「遺伝子組み換え食物」、ユニット15「坂口安吾の小説『桜の森の満開の下』」(英訳)が挙げられており、扱うテーマの興味深さと、最新の大学入試傾向を反映している点が採用理由とされています。
現場で迷うポイント——どんなクラスに向き、どんな場合は別の選択か
実践レポートの使用環境は、中高一貫校の成績上位コース(1クラス約30名×3クラスの合計約90名、ほぼ全員が英検2級取得済みで準1級取得者が3分の1)で、志望大学の2次試験で読解の割合が高いために長文に特化した問題集を探していた、という条件です。「正しい文法理解や豊富な語彙力に基づく読解」を授業目標に置くクラスで、精読と速読の両方を鍛えたい場合に選択肢になります。
一方で、レポートの使い方は関連記事や映像を使ったグループディスカッションまで含めた重めの運用です。入試対策で時間を十分に取れない場合はディスカッションを省いて1ユニット2回で進めていたと述べており、どこまで広げるかは授業時数との相談になります。また先生は今後の課題として、共通テストの読解量が増えていることを踏まえ、精読による穴埋めなど細かい理解を問うより、制限時間内で段落ごとの大きな理解を問う共通テスト形式の問題に作り変えるなど、より速読を意識した使い方を挙げています。速読目標時間を活かさない使い方だと、本書の特徴を活かしきれない可能性があります。
授業での使い方——導入・展開・宿題への組み込み
先生の実践レポートでは、リーディングの授業で予習・復習を含めて次のように使っています。週5回の担当授業のうち本書を使うリーディングは2〜3回で、1ユニットを1週間で終えるペース。全20ユニットが高2後期〜高3前期の1年弱で終わりました。
予習
生徒は授業までに音声を聞き、単語の意味を調べ、解答を作成しておきます。
授業(1ユニット6手順)
- 段落ごとに音声を再生し、意味の塊ごとにスラッシュを入れた自作教材で音読する。1文を2〜3個程度に区切り、学年が上がるごとにスラッシュを減らす
- 音読に合わせて、概要を捉えながら全員でフレーズ訳をする
- 出てきた重要語句・文法事項をその都度確認し、派生形や応用に広げる
- 設問が出るたびに生徒を指名して予習内容を確認する。穴埋め・下線部訳・記述説明は段落ごとに、全体の内容理解は全て読んでから
- まとめとして教員が段落ごとに要約する
- 教材の内容に関連する記事や映像(教員が事前に用意)を紹介し、グループワークでディスカッションして発表する
復習
本文を自分で読めるスピードで音読し、授業で解説した単語や構文を思い出しながら理解を確認します。高3では自宅学習の確認までは行わず、定着は定期考査で測ります。
工夫と評価
ディスカッションではICTを活用し、生徒が自分の端末で記事を探して発表資料を作り、プロジェクターに映して進行します。賛否のある題材では両方の立場の映像を見せ、自分の立場の論拠を調べる準備を事前に宿題として課しています。小説の英訳を扱うユニットでは、英訳の一部をカッコ抜きにして日本語の原作と対照させ、翻訳に挑戦させてから解釈や工夫をプレゼンさせました。定期考査では内容理解に加えて、テーマに関連する自由英作文を入れ、プレゼンへの意欲・工夫も総合的に評価しています。
使ってみた結果
先生は、時間を意識した速読や音読により、読解の精度とスピードの両方が向上したと述べています。ユニット冒頭に速読目標時間・解答の制限時間があるため、予習で解答するときにも復習で速読するときにも時間を意識するようになるためです。また、多様な題材に触れたことで、初見の文章でも論旨展開を予測しながら読む力がついたとのことです。
編集部からひとこと
語彙力・要約力・思考力が問われる最新の入試長文の変化に対応




