教育の「今」と「未来」を考える!「第14回 教育総合展(EDIX)東京」取材レポート
最終更新日:2023年5月29日
5月10日~12日、東京ビッグサイトで「第14回 教育総合展 (EDIX)東京」(以下EDIX)が開催されました。EDIXは、出展企業数330社という、教育分野では日本最大の展示会です。会場は、教育の課題を解決するさまざまな製品やサービスについて話を聞いたり、実際に体験したりする多くの人でにぎわっていました。
教育DXから学校業務支援・ICT機器まで、教育現場の課題解決に寄り添う製品やサービスを紹介するブースがめじろ押し!
EDIXの展示会場内は、提案する製品やサービスの種類に応じて8つのエリアに分かれていました。
- ・教育DXエリア:業務支援サービスやオンライン授業支援サービスなど、教職員の働き方改革をAIがサポートするサービス
- ・学校施設・サービスエリア:施設のリニューアル・空調・教室備品・出前授業など学校運営に必要なサービス
- ・人材育成・研修エリア:eラーニングやマイクロラーニングの教材など
- ・学校業務支援エリア:自動採点システムや生徒の成績・活動管理など、教職員の事務や校務を支援するサービス
- ・教材・教育コンテンツエリア:授業や自宅学習で活用できる教材やアプリなど
- ・STEAM教育エリア:プログラミング教材やロボット教材など
- ・保育・幼児教育エリア:保育園や幼稚園向けの支援システムや知育教材など
- ・ICT機器エリア:タブレット端末や電子黒板などの電子機器やネットワーク構築など
出展企業は、大手電機メーカー・システム開発会社・教材出版会社・学校向け備品メーカーなど多種多様。遠く、九州や関西地方から出展している企業も多数ありました。
教職員の事務や校務を支援する「学校業務支援サービス」を徹底比較!
EDIXには、学校業務を支援するサービスも数多く出展されていました。その中から、国際教育ナビ編集部が独自で選んだ6つの校務支援サービスについて、比較検討してみました。
※各サービスの内容や料金は、2023年5月現在のものです。詳細は販売元にお問合せください。
教職員の働き方改革をサポートするサービスや学習支援サービス、ユニークなアイテムも多数出展!
学校業務支援エリアには、採点業務を効率化させる自動採点システムも多数出展されていました。生徒の答案用紙をスキャンして画像データとして取り込み、ブラウザ上で採点するもので、作業の省力化や採点スピードの短縮、採点ミスをなくすなどのメリットがあります。
ペンツールや文字入力機能も搭載されているので、生徒一人一人へのきめ細かい指導も可能です。
ほかには、AIが学習ログを分析する学習支援サービスや、野球やサッカーなどのトレーニングをサポートするスマートコーチ、オンライン授業やWebセミナーで活用できるAI搭載のリモートカメラなど、トレンドのAIを活用したシステムやサービスが多数出展されていたのも特徴的でした。
メタバースや、没入型遠隔システムの活用など新しい授業の形を提案するブースに多くの人が興味を示していた一方、「教育現場のゼロトラスト(※)」など、セキュリティ環境を提案するブースも数多く見られました。
(※学校内で使われるデバイスやネットワークなど、すべてを「信用しない」前提で対策を講じるセキュリティの考え方)
また、英語4技能の学習を支援するクラウド型のオンライン学習支援システムや、英検・TOEIC対策に活用できるデジタル教材など、英語学習に関する出展ブースもにぎわいを見せていました。
そんななか、編集部が気になったのは、なぞるだけで翻訳とリスニングができるペン型のスキャナー辞書です。グランドコンサイス英和辞典を搭載しており、紙に書かれた英単語や長文の上をなぞるだけで、瞬時に翻訳されるというアイテム。
リスニングや発音チェックにも使えます。共通テストの長文問題対策にも利用可能とのことでしたが、使い方次第で日常生活にも便利に活用できそうだと感じました。
<本文で紹介したシステム・サービスの一例>
【自動採点システム】
・デジらく採点2(販売元:スキャネット株式会社)
・YouMark(販売元:株式会社 佑人社)
・採点ナビ(販売元:株式会社教育ソフトウェア)
【学習支援サービス】
・tomoLinks(販売元:コニカミノルタ株式会社)
【スポーツトレーニング支援サービス】
・AIスマートコーチ(販売元:ソフトバンク株式会社)
【英語4技能学習支援サービス】
・CalaboMX(販売元:チエル株式会社)
【ペン型スキャナー辞書】
・NazoritAI Pro(販売元:株式会社サインウェーブ)
(取材・記事作成:白根理恵)