チャンクで英単語 Standard/Advanced
最終更新日:2022年4月22日
- おすすめしたプロフェッショナル
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船津丸昌好 / 桜丘高等学校 英数科・英語科主任
チャンクで英単語 Standard
三省堂
チャンクで英単語 Advanced
三省堂
メッセージ
Q. 良かったところ
本書は英単語帳ですが、単語を1語ずつ単体にではなく、単語と単語の結びつきのセット(=チャンク)で覚える形式で書かれています。同じ語が何度もチャンクに出てくるため、スパイラル効果で身に付きやすいようです。また、CEFR準拠の教材であるため、英検対策にもなっています。本校の、本科全員が英検取得を目指しているため、生徒の学習動機につながります。語彙を単独で捉えることから、チャンクを意識することで、ReadingにもWritingにも効果が出ていると思います。
Q. 困ったところや改善してほしいところ(もしあれば)
初期のバージョンに比べて使いやすくなってきましたが、小テスト作成ソフトには、依然として不満が残ります。範囲をページ、Levelで指定できるようになっていますが、ページで指定するにはテキストを見ながらでないとできないし、Levelごとでは範囲が広すぎるように思います。なぜStepごとの区切りで範囲指定できないのかと、不便を感じます。
その他、チャンクのテスト実施後に採点をする際、生徒の解答したチャンクの、冠詞の有無を正解とするかどうするかでいつも迷います。教員側で簡単に判断できるものもありますが、ネイティヴスピーカーの方に相談しなければならないような場合もあります。
Q. 導入の経緯や、本教材採用の意図と狙い
• 問題/課題
今後、英語で発信する能力がさらに問われていくだろうという予測から、チャンクによる語彙学習を取り入れた次第です。これまで、クラス内でWriting等に大きな課題を感じていたわけではありませんが、SpeakingやWritingにおいて、頭の中で単語がバラバラに浮かんでしまうよりは、フレーズになって浮かぶことでFluencyを促すのではと考えました。
読解力を付けるために、教員が語彙や文法の説明をして、生徒はGTM(文法訳語法)を繰り返す…というのが、私が学生の頃に受けていた授業です。しかしこの授業は、「背景知識を活性化して、文脈から話の先を推測して読み進める」というスキルの指導に欠けていたように感じます。授業においては、①語彙や文法指導による英語力のBottom Up ②読みのスキルとして重要な、Top Downのスキル(細部にこだわりすぎず、英文全体の理解を行う)その2点をうまく指導に組み込んでいくことが大切だと考えます。文章のリーダビリティーやテーマについての背景知識の有無で、この2つのスキルのバランスは変わってきます。生徒たちが、これらのスキルをうまく、バランスよく使いながら読めるように指導をしたいと思っています。
• 状況(クラスの人数やレベル)
English CommunicationⅠ,Ⅱでの授業で利用しています。1クラスは35人程度で、多くの生徒たちが、1年生で英検準2級、2年生で2級、3年生で準1級を目指しています。
• 他の類似教材ではなくなぜこれか
語彙をチャンクで覚えさせることにより、生徒たちは「それぞれの語を使用する状況」をイメージできるため、語が身に付きやすく、正しい語感を持たせることができると考えました。また、語をチャンクの中で自然と意識するようになるため、ReadingやWritingの力にも反映されると考えました。さらに、CEFR準拠の教材であるため英検対策にもなり、語彙研究で名高い、投野由紀夫先生のデータベースによるものなので信頼できます。
Q. 実際の使い方 (どこを、どの程度のペースで等)
毎回見開き2ページの範囲で、週2回小テストを行っています。1年生は本書のStandard版、2年生の秋からAdvanced版を利用しています。3年生になると小テストは実施せず、各自での復習を促しています。
・構成について
本書は、単語と単語の結びつきのセット(=チャンク)がメインで、ステップ1~4に分かれています。三省堂の公式ページによりますと、本書は以下のステップに分かれております。
ステップ1:チャンクの英語から日本語にできるかをチェック
ステップ2:チャンクの英単語を確認
ステップ3:日本語の意味を見てチャンクが言えるか確認
ステップ4:チャンクを文レベルで使えるかどうか練習
例えば、young(若い)という英単語は、「that young man(あの若い男)」と覚え、free(自由)という単語は、「feel free(自由に感じる)」と覚えていきます。
・ 指導する上での工夫
語を語のみで捉えるのではなく、センスグループ(チャンク)を構成する要素として捉えることの大切さ、メリットをよく説明してから指導を始めています。本書を導入した当初、生徒は語彙をチャンクで覚えることが、語彙1語ずつ覚えるよりも負担が大きく大変であると感じ、小テストを実施すると不満も聞こえてきました。しかし、今では説明をよく理解しているのか慣れもあってか、チャンクで語彙を学習することが当たり前になっています。
本書を導入する際の説明以外、授業内で本書の内容について触れることはほとんどありません。触れられるとよいのですが、教科書を進めるのが精いっぱいで、余裕がありません。ただ、語彙は、まず「日本語→英語」で学び、語の形や音が定着してから「英語→日本語」で学ぶように指導しています。また、音声を聞きながら覚えることを勧めています。
Q. 使ってみた結果(学力向上の実績や生徒の変化等)
生徒たちは、最初こそ語彙をチャンクで覚えることに抵抗があったようですが、徐々にチャンクが当たり前になってきました。日頃の英文読解においても、センスグループを意識して読むようになり、スラッシュを入れて読む生徒もいます。本書利用と英語の技能伸長との、はっきりとした因果関係は測れないため直接的な効果はわかりませんが、役に立っていることは確かです。
Q. 利用が向いていると思われる学校・クラス・生徒
大学進学者のいる学校、英検取得を目指す学校。
Q. 個人的にあまり合わないと思う学校・クラス・生徒
特にないと思います。
船津丸昌好 / 桜丘高等学校 英数科・英語科主任
- 船津丸昌好
- 桜丘高等学校 英数科・英語科主任
プロフィール
佐鳴予備校 星城高等学校 桜丘高等学校 英数科(現在) 【最近気になること、興味のあること】 英検準2級程度で入学する生徒が、準1級レベルの英語習得まで、どのような質の英語をどのくらいの時間を掛けて、どう触れていくとたどり着けるのか。 英文法の苦手な生徒が、そ…



