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「本当に使いたい」論理・表現の教科書

最終更新日:2022年9月27日

おすすめしたプロフェッショナル

伊藤清 / 名古屋中学校・高等学校

目次

  • 論理表現 I(beシリーズ)Smart

論理表現 I(beシリーズ)Smart

いいずな書店

おすすめのポイント

Q. 良かったところ

本書の各レッスンの最後には、「応用」部分であるACTIVE LEARNINGが用意されています。ここでは、設定されたテーマに沿って「話す」「書く」を通じて自己発信力を磨くことができます。テーマは「日常生活について話す」などの身近なものや、「技術・発明について考える」「社会問題について話す」など、大学入試にもよく出てくるものなので、たとえ今すぐに完璧にできなくとも今後2・3年後に大いに役立ちます。エッセイの字数などはレッスンによりさまざまですが、このACTIVE LEARNINGが生徒たちに大きな達成感を与えているようで、「このレッスンもやり切ったぞ!」という気持ちになってくれるのが良い点だと感じます。

Q. 困ったところや改善してほしいところ

今のところは特にありません。ボリュームが多いと負担に感じる方は、必要なところを選んで指導ができると思います。また、執筆者としては「時代の波」の移り変わりの早さを肌で感じており、テーマや言葉の選択がたいへん難しくなっているように思います。コロナ禍の今の世の中も、この先どのように変化していくのかがすぐにはわからないからです。しかしながら、本書で学ぶ若い世代の高校生にとって「言葉」は非常に重要です。普遍的に変わらないもの、そして新しく移り変わっていく言葉やテーマを取り入れ、より自分事として学んでもらえるような教材にしたいと考えています。

Q. 導入の経緯や、本教材採用の意図と狙い

高校では2022年4月より「新・学習指導要領」へと改訂が行われ、「英語表現」科目は「論理・表現」と名を変えました。本校では本書の旧シリーズ(英語表現Ⅰ)時代から使用しており、新シリーズ(論理表現Ⅰ)となった今も引き続き指導に役立てています。

縁あって私は2015年より本書の執筆委員を務めており、今回の改訂版のリリースには私含め本校からも数名の英語教員が携わりました。現場ならではの視点を存分に活かし、新課程に移っても英語教員に安心して使っていただけるよう、インプットとアウトプットのバランスが取れた教材を目指しました。もちろん、今の時代の流れに沿ったよりコミュニカティブな内容になっています。

 

状況(クラスの人数やレベル):

高1で本書を使用。1学年13クラスあり、1クラス40名前後です。

 

他の類似教材ではなくなぜこれか:

「英語力だけでなく、互いを理解するための力を育む」という想いが本書には込められています。実際のコミュニケーションでは、言葉だけでは相手に伝わりづらい場面も多くあります。例えば「ちょっとこの部屋寒くない?」と言われたら、相手は寒さを感じているので窓を閉めたいと思っているんだなと、相手の気持ちを汲み取ってあげる必要がでてきます。英語でのコミュニケーションにおいても同様で、単語や文法をただ覚えるだけでは対応できないことも多いのです。

本書には英語ネイティブの教員も関わっているため、より自然で日常的なコミュニケーションの表現が多く載っています。本書の「導入」部分にはモデル会話文があり、その下の「Tips for Better Communication」という2、3行の欄にて、実際のコミュニケーションで役立つヒントを学べます。例えば、どのような単語で相手を褒めるのか?→Great!やAwesome!が自然で、Marvelous! Fantastic! Brilliant!は使うけれどもやや大げさな表現です、など、単語のニュアンスを教えてくれます。短いコーナーですが、今後生徒たちが世界で活躍していく中で役に立つと感じます。

Q. 実際の使い方 (どこを、どの程度のペースで等)

【本書の構成】

本書にはLesson1~23まであり、各レッスンはそれぞれ文法を軸とした4ページに分かれます。1ページ目はStart-Up(導入)、2・3ページ目はINTERACTIONS(定着)、4ページ目がACTIVE LEARNING(応用)です。

 

①導入部分

導入では、ページ上半分程度にモデル会話文が載っており、実際のコミュニケーション場面を想像しやすくなっています。例えばLESSON4「Travel」の回では、旅行についてMaryとHirokiの会話がされる中で、I’ve never been there. や My uncle has been living there for ten years.など、自然な流れで「現在完了形」を学ぶことができます。ページ下半分には、そのレッスンのテーマとなる文法項目の説明や、気を付けるべき単語の発音などが軽めにバランス良く載っています。また、モデル会話文の中には”Guess what?”などネイティブならではの会話表現も散りばめられており、生徒たちはモデル会話を基に話す練習をしながら自然な表現を知ることもできます。

 

②・③定着部分

導入でイメージがついた後には、4つの文法項目を軸としてさらに詳しく学んでいきます。現在完了形を、A【現在完了形:完了・結果】B【現在完了形:経験】C【現在完了形・現在完了進行形:継続】D【現在完了形・過去形】に分け、それぞれを表す例文とともに解説が書かれています。また、各項目には小さなアクティビティであるTASKが必ずついており、生徒同士のペアワークや簡単なライティングをします。例えばC【現在完了形・現在完了進行形:継続】の項目のタスクには、

「あなたは列車で旅をしていて、乗車してからもう1時間以上たちます。その間、車内で何をしているのか、SNSにつぶやくつもりで英語で書いてみよう。」など、生徒たちにとって身近なSNSを題材にしたものもあります。単なる英文法の説明ではなく、生徒たちが能動的に学べる工夫を感じます。

また、ページの下部にはVOCABULARYとして重要単語や表現も載っているので、そのレッスンで学ぶべき語彙も明確になっています。

 

④応用部分

最後は応用としての自己発信を学びます。このページは、SHARE(スピーキング)とWRITE(ライティング)の2つのアクティビティに分かれており、レッスンのまとめとしてより実践的なアウトプットを行います。SHARE(スピーキング)では、メモにまとめたりグループで発表し合ったりし、WRITE(ライティング)では40~60語程度の英文を書いていきます。LESSON4では、「行ってみたかった所に今到着したという場面を想像し、そこから友だちや家族に送るメールかはがきを、50語程度で書いてみよう」というお題でした。

 

【進め方(年/学期単位、授業単位)】

授業1コマが50分で、おおよそ3コマ分で本書の1レッスン分を終えられるように指導しています。2コマでレッスンの1~3ページまで、3コマ目で最後の4ページ目に取り組むことが多いです。

 

【指導する上での工夫】

文法・語法が定着していなければ、英語で自分の意見・考えを正しく述べることは難しいと考えています。英語学習者として、文法・語法を学ぶことの重要性を生徒たちに日々伝え、その上でよりコミュニカティブな表現も覚えていけるように指導しています。

「コミュニケーション」という言葉に焦点が当てられ、あたかも「文法」が悪であるかのように扱われることがあります。また、新課程では、「思考力・判断力・表現力」を問う問題が重視されています。しかしながら、文法・語法の「知識」が備わっていなければ、正しい「コミュニケーション」は成立するはずもありません。定期試験を作成する時にも、文法・語法の知識が軽視されるような問題は作らないように心がけています。

Q. 使ってみた結果

各レッスンの2・3ページ目である「定着」部分にはタスクがいくつか用意されているので、時間の関係上全てを実施できない時などはタスクを選べるところが使いやすいと感じます。また、「応用」部分のエッセイを「楽しい!」と喜んで書いてくれる生徒も多く、教員としても喜びを感じます。文法の知識問題とは違い、ライティングの答えは1つではありません。生徒にとってライティング活動は「自分の書いたこと(=自分のこと)を教員に認めてもらえる大切な機会」なのです。毎週添削をして返しますが、評価を明確にし、生徒を傷つけないようにしなければならないと考えています。そういった生徒に対しての支援や寄り添いも大切にしたいです。

Q. 利用が向いていると思われる学校・クラス・生徒

本書シリーズは以下の3つのレベルに分かれているため、最も効果的なものを選ぶことができます。英語で表現する力を身に付けたいと思う全ての方々にお使いいただけると思います。

 

  • Harmony(基礎):楽しく英語を使いながら文法力を身につける
  • be Clear(標準):基礎を固めて表現力を身につける
  • be Smart(標準~発展):文法の定着を図り発信力を養う

Q. 個人的にあまり合わないと思う学校・クラス・生徒

特にありません。

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伊藤清
名古屋中学校・高等学校

プロフィール

京都外国語大学外国語学部英米語学科を卒業後、英語教員としてのキャリアをスタートさせた。生徒たちからの「なぜ?」により専門的に応えるため、教員としての勤務の傍ら、立教大学大学院異文化コミュニケーション研究科にて博士前期課程を修了。専門は、認知言語学、英語教育。 …

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