- 対象:高校生(大学受験期の高3での利用報告が2件)。中高一貫校の仕上げ教材としての採用例もあります
- 技能:長文読解を軸に、ライティング(英作文)・入試対策へ接続
- レベル:標準。実践レポートでは Standard がセンター試験・標準私立大学入試、Advanced が標準私立〜難関私立・国公立二次の目安とされています
- 出版社:いいずな書店(問題集)
- 向く狙い:入試問題ベースの英文で「読み方」を身につけつつ、現代の社会問題について自分の意見を持たせたいクラス
NEO現代を読む [Standard] /NEO現代を探る [Advanced]とはどんな教材か
出版社の紹介文によると、本書は「優れた読み手」になるための入試問題を厳選した長文問題集です。重要な情報の読み取り、意味の推測、論理展開をつかむ力、段落間の関係を理解する力などに習熟できる問題を選んでいるとされています。
付属・関連品として、解答解説書(冊子・バラの選択可)、別冊問題集、語い・文法・イディオムの復習用問題集「Check & Practice」、指導用フォローアップCD-ROMが挙げられています。
2つのレベルがあり、実践レポートを寄せた今福浩太郎先生によると、英文の長さは Advanced が500ワード前後、Standard が400ワード前後です。Standard を使った池邉泉先生のレポートでは、History・Culture・Society・Science の4分野に各5本、計20本のテキストが収録され、1ユニットは見開き2ページで左に本文、右に設問という構成だと説明されています。扱うテーマは、言語・差別・環境問題・難民問題・科学技術・教育・ビジネスなど現代の社会問題が中心で、「昆虫食の必要性」「セラピー犬の利用効果」「動物の個体数の減少が観光産業に与える影響」のような理系・文系にとらわれない題材が入っているとのことです。
現場で迷うポイント——どんなクラスに向き、どんな場合は別の選択か
2件の実践レポートはいずれも高3で、受験目的での利用が前提です。今福先生は、特進クラスに Advanced、その他のクラスに Standard と使い分けており、「大学進学を目指す学校であれば、生徒への問いかけ次第でどんな学校でも問題なく利用できる」と述べています。社会問題に大きな関心を寄せている高校生は多くないものの、教員側の問いかけ次第で長文読解を通して興味を持たせることは可能だ、という見立てです。
一方、池邉先生は Standard を習熟度別4クラスのうち上から2つ目(偏差値55〜60くらい)で使っており、「偏差値55より下のレベルには少し難易度が高い」と述べています。同校では3年生に上がる頃に7割程度の生徒が英検2級を取得しているとのことなので、それより手前の段階のクラスで使う場合は、語彙の手当てを別に用意する前提で検討したほうがよさそうです。
池邉先生の学校では、以前は全レベルで単語・文法ポイントをまとめたサブノート付きの手厚いシリーズを使っていましたが、上位クラスに対しては手厚さよりも「話題の豊富さ」と「大学入試問題によく使われる単語の比率の高さ」を重視して本教材に変更したそうです。逆に言えば、語彙や文法の解説を教材側に多く求めるクラスには、この教材単体では物足りない可能性があります。「困ったところ」は両先生とも「特になし」でした。
授業での使い方——導入・展開・宿題への組み込み
自宅学習の土台として使う(今福先生)
今福先生の先生の実践レポートでは、「一人で勉強できる力を付けること」を目的に、授業を自宅学習のための土台作りと位置づけています。ペースは1ユニットあたり2〜2.5時間で、予習を前提に進めます。
- 長文読解の到達目安を3段階程度に分けて生徒と共有し、自分がどの段階にいるかを意識させる(例:論理展開を表す語句を見つけられる/トピックセンテンスを探せる/段落を超えて著者の言いたいことをつかみ、自分の意見を言える)
- 1〜1.5時間:論理展開のつかみ方など読解のポイントと、問いへの解説
- 2時間目後半:音読やサマリーの作成
- 授業中に1段階目にいる生徒は自宅で2段階目、2段階目の生徒は3段階目ができるようにアドバイスして自宅学習につなげる
読解後には生徒同士で意見を共有する予定とのことで、理系でも薬学・理学・工学など進路が異なる生徒が同じ英文を読んで興味を持つ部分や意見が違う、その違いを共有することで視点を広げたい、という狙いが語られています。
予習3回読み+自作プリントで要約まで(池邉先生)
池邉先生の先生の実践レポートでは、高3のコミュニケーション英語(週4回)で使っています。
- 予習:家で3回は音読と設問への回答に挑戦させる。1回目は分からない単語に線を引きながら最後まで読み、答えを埋められるところを埋める。2回目は意味がクリアになる単語を増やし、さらに埋める。3回目はどうしても分からない単語を辞書で調べ、設問を自分なりにすべて記入する
- 授業:段落ごとに5〜6問ずつ内容を問うプリントを自作し、まず本文をCDで流して聞かせてから答えを見つけて書かせる
- 全員で答え合わせをした後、段落ごとに生徒を指名して音読。重要なポイントは説明を加え、必要に応じて生徒に質問する
- 最終的に英文を日本語100字程度で要約させる
本書は英文の核となるキーワードが設問になっているので、設問とプリントの答えがつかめれば本文の要約ができるようになる、という設計意図で進めているそうです。1クラス14〜25人の少人数のため授業内で手厚くフォローでき、少し英語が苦手な生徒でも付いてこられるとのことです。
使ってみた結果として、池邉先生は英文の「読み方」が身につき、高度な長文でも問題なく読めるようになってきており、ユニットを進めるごとに確実に力が付いてきている実感があると述べています。
編集部からひとこと
厳選された最新問題で入試長文の「現代(いま)」を解く
![NEO現代を読む [Standard]](https://kknavi.jp/wp/wp-content/uploads/2022/02/a4109e785710f4655c2a9ab65754ecf5-428x360.jpg)



