入試に必要な重要構文・熟語をしっかり記憶に残す学習を実現!文章文脈の中で覚える英熟語
最終更新日:2023年2月15日
- おすすめしたプロフェッショナル
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京都府私立中高一貫校 T先生 / 京都府私立中高一貫校
速読英熟語
Z会
- おすすめのポイント
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Q. 良かったところ
一般常識や知識があまりない生徒が多いと感じることがあるが、本書はアメリカや海外の文化をトピックとして取り上げている文章が多いので、自分が知らない文化を文章を通して知ることができる。生徒の知見が広がる良い機会になっていると感じる。
教員用のテストメーカーが付いているので、小テストとして活用できる。10分の朝学習の時間を用いて、週に3回(月・水・金)ある英語の小テストのうち2回をこのテキストの穴埋め問題として出題している。
Q. 困ったところや改善してほしいところ
出る順がランダムなので、例えば文章量が少ない順など、もう少し統一されていると良いかなと思う。
全部を網羅するためには2年生から扱った方が良いと思うが、その場合はもう少し解説に時間を割く必要があると思う。音声がCDしかないので、生徒たちが音声を聞きたい場合に、QRコードがあると便利。ただ再生スピードがナチュラルスピードだと結構速いなと感じるので、ゆっくり目の音声も付いていると良い。
Q. 導入の経緯や、本教材採用の意図と狙い
問題/課題:
単語はできても、語法・文法などの熟語でつまずくことが多いので、熟語を強化したいと思っていた。昨年度(令和3年)まで違う熟語帳を使っていたが、熟語だけの形だと記憶と結び付けるのが難しかった。熟語ならではの間違えやすさがあった。似たような熟語、例えば「get at」「get into」「get over」など、全部聞いたことはあってもどれがどの意味だったか区別して覚えられていない生徒が多かった。文章の中で覚えていくことで違いが分かりやすいのではないかと思った。状況(クラスの人数やレベル):
高校3年生の進学コース8名を対象に導入。大学進学(関関同立、国公立など)を目指すレベル他の類似教材ではなくなぜこれか:
単語は単語で別のものを使っているが、本書は、文章の中に熟語が組み込まれていて、文章内容の中で記憶することができる。私自身が受験の時にも使用してすごく良かった。
2000年の初版からほとんど内容は変わっていないので、内容としては少し古いのかなと感じる部分はあるが、いろいろな文章があるので、受験の長文を読む際の知識としても良い。Q. 教材の構成(全体構成、単元ごとページ構成)
カジュアルフライデイ、アメリカの子守の現状、引っ越しの理由など、さまざまなテーマに沿って、150~200語くらいの文章が60個掲載されている。
1つの文章の中でピックアップされている熟語+構文は15~20くらいあり、全体で約1,000の熟語・構文が収録されている。
1つの文章につき見開き2ページ構成となっている。見開き1ページ目は左側に英文、右側に日本語の全訳があり、熟語の部分が赤字になっていて、日本語訳も文章の中で対比する意味の部分が赤字になっている。見開き2ページ目は、1つずつ熟語がピックアップされていて、熟語の意味と解説、その下に本文とは別の短い例文が載っている。Q. 実際の使い方 (どこを、どの程度のペースで等)
進め方(年/学期単位、授業単位):英語表現の週4時間の授業の中で、毎回帯活動として5分~10分くらい、1つの文章を進めるのに1週間(4コマ分)かけて扱う。今年度は1学期と2学期で20個まで終えられた。4回の具体的な進め方は下記のとおり:
1コマ目:導入として、まず教科書は閉じたまま、付属のCDの音声をナチュラルスピードで1回聞く。2回目は英文か日本語訳のどちらか、好きな方を見ながら聞く。3回目は2回目と反対の文を見ながら聞く。その後、ゆっくり0.6倍くらいの速度で音声を再生し、それに合わせて1回シャドーイング練習を行う。
2コマ目~4コマ目:音声の再生速度を0.7、0.8、0.9倍と徐々にスピードを上げて、それに合わせてシャドーイングを行う。その後、少しだけ熟語の使い方の解説をして終了という流れ。指導する上での工夫:長い文章に触れることはコミュニケーション英語で行っているので、小分けにして内容理解のために1つずつ説明はしない。リスニングも受験の中にある生徒が多いので、耳を慣らすこと、口で追えるところまで追っていくことをメインに行っている。熟語での脱落音を聞き逃してしまう生徒が多いので、自分で口に出して音声にすることによって音のルールを理解し、確実に聞き取れるように指導している。速度調整は生徒の様子を見ながら調整している。熟語は単調になってしまうので、定期考査の中に4つの文章ずつ範囲として含めて、定着を図る。
Q. 使ってみた結果
ペースとしては少し早いのかなとも思うが、頻出される熟語がピックアップされているので、違うところで出てきた時に、「ここでやったよね」という記憶を引き出すことがしやすくなっている。点数に直結しているかは分からないが、音読練習に意欲的な生徒は、特に良く定着していると感じる。熟語が定着することで読解力が上がり、リーディングで一番成果が出ている。入試演習をやっている中では、語彙文法の4択問題が解けるようになってきた。
Q. 利用が向いていると思われる学校・クラス・生徒
難関大学(関関同立、国公立など)への進学を目指す層には適していると思う。
Q. 個人的にあまり合わないと思う学校・クラス・生徒
低学力、文章を読むこと自体に抵抗がある生徒には難しい。
- 京都府私立中高一貫校 T先生
- 京都府私立中高一貫校