Textbook Review

Cutting Edge Blue

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この教材のスペック(要点)

採択・併用を検討する前に押さえたい基本情報です。各値は付与済みのタグ(出版社・学年・技能・レベル等)に基づきます。

  • 対象:高校生・大学入試(実践レポートでは高2後半〜高3の受験クラスで使用)
  • 技能:長文読解を軸に、語彙・英作文・音読へ広げられる
  • レベル:応用・難関。シリーズ5段階(Yellow/Green/Blue/Orange/Black)の真ん中にあたるのがBlue
  • 出版社:エミル出版
  • 向く狙い:大学入試の英文を加工なしで読ませ、精読と記述問題に慣れさせたい授業

Cutting Edge Blueとはどんな教材か

エミル出版の大学入試向け長文読解教材です。出版社の紹介文によると、大学入試の英文を加工なしで掲載していること、英文と語句の音声を本体から無料でダウンロードできること、1課あたり8ページの解説書が付くことが特徴とされています。教員用の付属品として音声CDとデータCD-ROMがあります。

実践レポートを寄せた先生方は、構成を次のように説明しています。

  • シリーズはYellow、Green、Blue、Orange、Blackの5段階で、「入試基礎、共通テスト・一般私大、国公立二次・有名私大、旧帝大・難関私大」のどのあたりかという難易度の目安が示されている。Blueはその真ん中(田中先生)
  • 1レッスンに1つの長文と読解問題というオーソドックスな構成。記述問題が多く、和訳問題や日本語で説明する問題もある(秋山先生)
  • 1レッスンは2〜4ページで、本体(64ページ)のほかにナビブック(96ページ)と解答(146ページ)が付属。ナビブックには読む上でのポイントや解くヒントがまとまっている(田中先生)
  • 解答には1文1文の英文構造解説が載っている。OrangeとBlackには別売りの英文構造解説もある(田中先生)
  • 教員用データには音声データと入試の原本が収録されている。音声はQRコードから読み取って音読に使える(田中先生)

1冊のレッスン数は、18レッスン(Orangeは16、Blackは14)と述べる先生と15レッスンほどと述べる先生がいるため、採用時は現物でご確認ください。

現場で迷うポイント——どんなクラスに向き、どんな場合は別の選択か

向いているクラス

  • 大学進学する生徒の割合が高い学校。実践レポートでは、関関同立を目指す高3クラス(35名程度)、河合塾の偏差値で英語50くらい・英検2級程度で国公立や難関私大を目指す特進部の高3(1クラス約30人)、MARCHあたりの層が厚い高2後半〜高3前半での使用例が寄せられています。
  • 学力層に幅がある学校。5段階に分かれているためレベルに合った1冊を選びやすく、難易度を徐々に上げることもできる(田中先生)。
  • 和訳を丸暗記しただけでは解けない、内容理解・思考力を問う問題をテストに出すクラス(秋山先生)。

別の選択を考えたほうがよい場合

  • 大学受験を意識していない生徒や、英語がやや苦手な生徒には合わない(田中先生)。生徒から「難しい」という声が出ることもあるとのことです。
  • 和訳の配付に抵抗がある学校や、和訳中心の出題をする方針の学校には合わない(秋山先生)。ただし同先生は、サマリーライティングやリテリングを入れたり、空所補充を和訳文ではなく元の英文で出題したりすれば、生徒が元の英語を読まなくなる懸念は解消できるとも指摘しています。

使ってみて気になった点

  • 出題年度はやや古いが、生徒が過去問演習で直接取り組むことはないため大きな問題はない(崎中先生)。
  • ナビブックまでは授業で使えていない。音声も、授業で一度流して復習時の音読を指示する程度(田中先生)。

授業での使い方——導入・展開・宿題への組み込み

型1:3コマで1章、Lead-inからPost-Readingまで(高3・関関同立志望クラス)

崎中先生の先生の実践レポートでは、1年かけて試した結果、次の6段階に落ち着いたと述べられています。

  1. Lead-in:トピックに関連したスモールトークで導入。必要に応じてクイズも用意
  2. Pre-Reading:読む際に障害となる単語だけを抽出し、単語と定義・例文を組み合わせるタスク
  3. While-Reading(gist):各段落のトピックを選ばせる問題で概要理解を促す
  4. While-Reading(detail):テキストの問題を解かせる
  5. While-Reading(Explanation):精読してほしい英文を段落につき1〜2文抽出し、ペアワークなどで確認
  6. Post-Reading:題材に応じて要約・音読・トピックに関する発話など

1コマ目で(1)〜(3)を終えて(4)を宿題にし、2コマ目で(5)、3コマ目の後半に(6)を行うペースです。年間ではChapter 6から授業を始め、Chapter 1〜5や少し易しめの章は夏休みの宿題にして、2学期のはじめにテキストを終えたとのことです。

型2:各自で解く→グループ分析会→Google Formで集約→発表→解説(高3特進部)

田中先生の実践レポートでは、週4コマの「リーディングスキル」のうち3コマを本教材にあて、12月までに1冊を終える進度です。

  • 1コマ目:最初の20〜25分で各自が時間を計って解く。その後3〜4名のグループで設問の答えの分析会を行い、代表者が回答をGoogle Formで送る
  • 2コマ目:Formの結果画面を映しながら各班が発表。4択問題ならどの選択肢に誤りが多いかも全員で確認
  • 3コマ目:Form結果を踏まえて教員が作った解説用PowerPointを見ながら、各自で答え合わせと英文解釈練習

グループは毎回ランダムに組み替えています。終わらなかったレッスンは自宅学習に回し、質問がある場合だけ持ってくるよう指示。教員用データに入試の原本が入っているため、最後に実際に出た問題を解かせて「解けた」という実感を持たせるテストを作ることもあるとのことです。

型3:本文解説は自学に回し、授業は解き方に集中(高2後半〜高3前半)

秋山先生の実践レポートでは、1授業1レッスンのペースで順番に進めています。本文の解説は付属の解答解説に細かく載っているため、教員の判断で事前に配付して自学に回し、授業では問題の解き方や考え方に焦点をあてると良いとのことです。

編集部からひとこと

大学入試英文を加工なしで掲載。受験モチベーションを高める長文教材

先生の実践レポートから

  • 崎中先生(大谷中学・高等学校):関関同立志望の高3で使用。記号問題だけでなく記述問題があるためバランスよく力がつき、付属データがプリント作りに役立った。モチベーションが維持され、模試や受験の結果にも表れたと述べています。
  • 田中先生(浦和実業学園高等学校):2019年度から特進部の高3に導入。入試英文そのままなので緊張感が生まれ、回を重ねるごとに成績が伸びた印象があると述べています。
  • 秋山先生:高2後半〜高3前半の7クラスで使用。記述問題が多く国公立志望のニーズにも応えられ、解説が詳しいため本文解説の時間を節約できたと述べています。

この教材の先生の実践レポート(全 3 件)

崎中 颯

崎中 颯先生(大谷中学・高等学校)

関関同立志望に最適! 高3生のモチベーションを高める長文教材

関関同立を目指す生徒にとって適切なレベル感で、徐々に問題の難易度が上がるように設計されている。記号問題だけでなく記述問題があることで、バランスよく大学受験に向けた力をつけることができる。また、付属データも充実しており、授業プリントづくりに役立った。

田中宏延先生(浦和実業高等学校)

大学入試英文を加工なしで掲載!解説も丁寧で自宅学習にも有効

中堅校~難関校と言われる大学の問題が掲載されており、内容も興味深いものが多い。なにより、実際に入試に出された英文がそのまま掲載されている点が良い。 また、解答がとても丁寧。1文1文の解説がすべて、英文構造解説というかたちで載っている。そのため、授業で時間数の関係でなかなか扱えないところなどは、解答(Orange以上では英文構造解説も)を配って自分で勉強してき…

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