中学 英熟語500 ワイド版
最終更新日:2022年2月23日
- おすすめしたプロフェッショナル
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せいや
中学 英熟語500 ワイド版
増進堂・受験研究社
- おすすめのポイント
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Q.良かったところ
指導法がシンプルである分、この教材を使ったことがテストの結果や成果に目に見える形で直結したのが良かったです。書写を面倒に感じる生徒もいましたが、やった分だけ成果に結びつきやすいので、きちんとやってくれることが多かったように思います。教材が出題傾向を踏まえているので、こうしたシンプルな指導法でも成果に結びつけられやすいのは講師歴が浅い指導者側にとってもいい点だと思います。
Q.困ったところや改善してほしいところ
出題傾向をよく研究しており、収録されている熟語をうまくまとめていると思いますが、この教材を使ってどう覚えるか、どうやって学習すると効果的なのかといった記載をもう少し加えてもいいかと思います。いかに優れた教材でも活用次第で良くもなるし、悪くもなると考えております。
当時私もベテランの講師にいろいろと意見やアイデアを聞いて、教材の使用方法や指導法の参考にしておりました。この教材を使う講師は私以外にも数多くおりましたが、特に成果を出していた講師が書写を重視していましたので、参考にしました。
Q.導入の経緯や、本教材採用の意図と狙い
私がこの教材を使用していたのは、今から15年ほど前に大手学習塾で中学生の英語授業を担当していた頃です。当時は、出版社は受験研究社、著者は千葉義夫で「英熟語暗記法(通称:ゲリ熟)」と呼ばれていました。同塾の中学生コースの指定教材に含まれていませんでしたが、当時、私を含め多くの英語講師はこの教材を必ず生徒に書店で購入して、持参するよう指示していました。現在は800円ほどになりますが、当時は450円ほどで手頃な値段な上、受験対策としても有効な教材であったため、生徒だけでなく講師からも重宝されました。
この教材を導入したまず1番の理由は、入試での頻出度の高い英熟語が数多く収録されている点です。つまり、ここに記載されている熟語をきちんとマスターすれば、入試や模試などでの得点力アップに直結しやすいということです。15年たった今でも、高校入試や模試では熟語の問題は穴埋め形式や英作文、長文読解が数多く出題されており、現在も講師を続けている知人も活用しているとのことです。
2つ目のポイントは、同意語や反意語も収録されている点です。単語や熟語は1単語ずつ覚えるのではなく、同意語や反意語などの関連性で一緒に覚えることで、効率良く、そして幅広く単語や熟語を定着させることができます。こうしたところに配慮している点もこの教材を推奨する理由です。また、入試や模試などでは言い換え形式や反意語を問うケースもあるため、そうした出題傾向へのトレーニングになるという点でも魅力です。
3つ目のポイントは、中学1年から中学3年、そして高校入試対策までこれ1冊がずっと使えるという点です。この書籍は中学1-2年、中学2-3年、中学3年ー都立入試、私立高校入試とレベル分けされて収録されています。全学年、どのクラスレベルでも対応できているという点ではコストパフォーマンスにも優れていると思います。
Q.実際の使い方
当時は、次の授業までに指定したページの例文書写を5回ずつ行うというものでした。ポイントは熟語だけの書写ではなく、文を書写するという点です。英熟語だけの書写だと、その熟語の具体的な使用場面が定着しないためです。また、入試は今でも書くことに主体を置いていますので、書いて覚える癖を中学1年の段階から習慣付けさせていました。授業では指定したページから穴埋め形式や言い換え問題、英作文を出題していました。間違えたところは全文書写を次の授業までの課題にし、とにかく書いて覚えることを徹底していました。非常にシンプルな指導法ですが、積み重ねると書く量は比例して増え、自然と書くスピードも速くなり、大きな語順の間違いも少なくなります。この教材を使い、基本的な作業を続けさせることで英語の基礎力と入試への応用力を同時に養っていくことができました。
Q.使ってみた結果
当時、私が所属していた大手学習塾は校舎が約100校ありましたが、毎月の定例テストではほぼ10位以内をキープしていました。普段から書いて覚えるルーチンを繰り返していたので、基本力が身に付き、点数が大きく崩れることが少なかったです。
Q.利用が向いているクラスや生徒
難関私立・都立を含めた高校受験の英語入試対策として利用が向いている教材と思われます。
Q.あまり合わないと思うクラスや生徒
あくまで中学生英語用教材であるため、中学生の英語学習用途以外の目的では使用する必要はないと思います。
- せいや