Textbook Review

All Aboard English Communication I

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この教材のスペック(要点)

採択・併用を検討する前に押さえたい基本情報です。各値は付与済みのタグ(出版社・学年・技能・レベル等)に基づきます。

All Aboard English Communication I

出版社 東京書籍
学年 高校
レベル 基礎・補習
対象 高校生
  • 対象: 高校生(レベル: 基礎・補習)。実践レポートでは英語が苦手な生徒が多いクラスで使用
  • 技能: 4技能統合、リスニング、文法、音読・発音、英検対策
  • 種別: 検定教科書(出版社: 東京書籍)
  • 向く狙い: 中学英語の復習からの基礎定着、劇・発表・ポスターなど活動につなげやすい題材、デジタルデータを使った個別最適化

All Aboard English Communication Iとはどんな教材か

出版社の紹介文によると、次のデジタル教材が用意されています。

  • 学習者用デジタル教科書(教材): 文章や図版の拡大、読み上げ機能に対応し、特別に支援を必要とする生徒にも使える教科書紙面。平成31年4月1日施行の改正学校教育法に基づく学習者用デジタル教科書ではありません。
  • 学習者用デジタル教材: 動画やワーク、単語カードなどのデジタルコンテンツを収録。タブレット端末でも使えます。

付属品は、指導用がデジタルブックとDVD-ROM、生徒用が音声CD、ワークブック、ブリッジワークブックです。

単元の構成(実践レポートより)

都内女子高のT先生によると、1単元は10ページ弱で、導入の画像と3〜4ページほどの本文、内容理解の設問2ページ(要約、重要表現の練習、クイズ形式のリスニングなど)、言語活動2ページ(まとめ、プレゼンテーションなど)、文法事項の解説・確認2ページという並びです。例として、グレートバリアリーフの単元末には「未来に残したい風景についてポスターを書いてみよう」という活動があったとのことです。M先生のレポートでは全10単元とされ、教科書内のQRコードで本文音声を再生でき、教員用データにGoogleFormのテストが入っています。

現場で迷うポイント——どんなクラスに向き、どんな場合は別の選択か

向いているクラス: 3本の実践レポートに共通するのは、英語が苦手な生徒・基礎力をつけたい生徒向けという評価です。T先生は他の教科書と比べて易しめとし、匿名の先生は偏差値40前後の生徒がほとんどというクラスに向くと述べています。M先生の学校では発達障害や学習障害など特性のある生徒が多く、内容が難しすぎないことと、ICT寄りの教科書であることを理由に選定しています。

別の選択になる場合: T先生は英語が得意な生徒や一般試験で難関私大を目指す生徒には簡単すぎる、匿名の先生は難関校や英検2級以上を目指す生徒には物足りない、と述べています。

背景資料のビジュアル: T先生は、出版社提供の背景資料集(生徒向け・教員向け)が役立つ一方、紙ベースで文字情報が多く、写真や動画がもう少しあると助かる、現状は教員自身が動画を探すため準備に時間がかかる、と述べています。

デジタル教材を買うかどうか: M先生は、単元ごとの問題集や定期試験向けの問題例など内容が豊富で、1単元のフォルダ内に230個くらいのデータがあるため購入を強く勧めています。ICTが得意でない教員でも少し手を加えるだけで使える、とのことです。

授業での使い方——導入・展開・宿題への組み込み

ワークシート1枚で1時間、ICTで取り組み方を選ばせる(M先生)

  • 高1の全クラスで使用。週3時間のうち2時間で扱い、1単元約2週間(3〜4時間)のペース。1年間で全10単元は終わらないが前から順に進める。
  • 1時間で進む範囲(教科書見開き1ページ程度)を自作ワークシート1枚にまとめ、ゴールを明示。文字サイズを大きく、文字間隔を空け、漢字にルビをふる。写真や文字データが付属データにあるため作成の負担が少ない。
  • 導入部(扉ページ)は指導者用デジタル教科書を投影してリスニング。本文は音声を流してリピートし、最初は訳さず英語のまま触れさせる。内容理解は友達と話したりタブレットで調べたりして生徒に取り組ませてから解説する。
  • 文法はワークシートを投影して説明し、演習と解説も授業内で完結。早く終わった生徒向けにGoogleFormのQRコードを載せ、自動採点で結果が分かるようにする。
  • 書字が苦手な生徒のクラスでは紙・PDF・GoogleFormの3通りを用意し、生徒が選ぶ。評価はGoogleClassroomのルーブリック機能で基準を事前に伝える。

結果として、書くことが苦手な生徒の反応が良く、教員用デジタル教科書・付属データで授業進行やワークシート作成が楽になった、試験の点数が悪い生徒はいなかった、とM先生は述べています。

導入に1コマかけて「とにかく楽しく」(T先生)

  • 単元の初めに、全パートのリスニング、関連する写真・動画による内容紹介、フレーズハントなど導入に1コマ。例: コッツウォルズの単元では、ハリーポッターシリーズの撮影地付近なので映像を鑑賞してモチベーションを上げた。
  • 各パートのリスニングと音読に1コマ。その後、本文の文法や指示語の解説の時間。単元末に、ターゲットの文法を使って会話・作文・プレゼンテーションをする活動を行うこともある。
  • 1コマ50分×12コマほどで1単元。リスニングでは発音が似た単語を混ぜたクイズ形式で盛り上げ、発音の違いも学ばせる。

T先生の学校では10数年以上前から、さまざまな進路に進む総合コース(1クラス30名弱)で継続採用しています。「英語がわかるようになった、好きになった」と言う生徒が増えたとのことです。

題材を英語劇や工作の活動に発展させる(匿名の先生)

  • 各単元は見開き4ページで、「新出単語→文法→5問程度の演習→本文の内容→活動」の流れ。
  • 題材が歌舞伎なら、5〜6人のグループで歌舞伎の要素を取り入れた英語劇を作って演じる(1グループ7〜10分程度、シナリオ・音響・衣装は生徒が計画)。ロボットやAIの題材では実際にロボットを工作し、名前や目的を英語でまとめて発表する。
  • 教員はあえて口出しせず困ったときだけ手助けする。グループワーク以外は1単元平均4時間程度。英語劇では14時間使ったこともある。

この先生の学校は5学科6コースがあり、学科ごとのレベル差が大きいため、平易な文や写真を多用した本書を選びました。英語を使う場面が増え、苦手な生徒も積極的に参加するようになったとのことです。卒業までに全員英検3級取得が目標ですが、本書は英検に対応する単語や熟語が多く含まれ、この目標をほぼ実現できたと述べています。詳細は先生の実践レポートを参照してください。

編集部からひとこと

生徒の「知りたい」気持ちにうったえる教材、中学校英語の丁寧な復習で基礎を定着、充実した周辺教材!

先生の実践レポートから

この教材の先生の実践レポート(全 3 件)

M先生(星槎高等学校)

学習の困難さが多い生徒にも合理的配慮しやすい!デジタルデータ活用で学ぶ選択肢を広げ、それぞれにあった学習を可能に

発達障害や学習障害など様々な特性のある生徒たちが多いため、誰もが学びやすい学習環境を重視している。そこで難しすぎない本教材の内容を、ICTを活用して学ぶ選択肢を広げることで、生徒が自分に合う方法を選んで学習できるようにした。

都内女子高 T先生

「英語って楽しい」と生徒に言わせた教科書。アウトプットをしやすくする工夫がたくさん!

その単元の内容に関連付いた背景資料(出版社提供)があるところ。 背景資料集は生徒向けと教員向けにあり、生徒向けは稀にコピーして配布することもある。 教員向けは、内容によって歴史的背景などが細かく書かれていることもあるので参考にすることもある。

匿名先生

匿名先生

All Aboard English Communication I

本校では英検を全員受験するようになっており、1学期に3年生、2学期に2年生、3学期に1年生が受験する。卒業するまでに全員3級取得が目標である。本書は英検に対応している単語や熟語が多数含まれており、この英検取得の目標をほぼ実現させられた。

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