英文速読ドリル 10Minutes入門編,レベル1~3
最終更新日:2022年2月23日
- おすすめしたプロフェッショナル
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H先生 / 精道三川台中学高等学校
英文速読ドリル 10Minutes入門編,レベル1~3
Z会
- おすすめのポイント
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Q.良かったところ
1冊に20問以上の英文があり、文量が多く(レベル3は語数が400~500字)、さまざまな題材の文章に触れることができる。具体例として、社会問題・自然災害(台風・黄砂など)・スマホの使い方・朝型人間や血液型など、幅広い分野の題材がある。英文を読むときに背景知識もあればプラスになるので、さまざまな文章に触れることで、読み取る力を付けることができる。また、答え合わせまで含めて10分で扱えるので、45分の授業の中で教科書をカバーする時間も確保できる。
Q.困ったところや改善してほしいところ
強いて言えば、模試の記述式や説明問題、和訳問題には対応しきれない感じがあるため、国公立2次試験にはちょっと対応できない。
Q.導入の経緯や、本教材採用の意図と狙い
もともと大学進学のための模擬試験において、リーディング力が弱いという課題があった。さらに2019年度から共通テストで読む文量が増えたので、長い文章から要点を抜き取るスキャニングの能力が生徒に不足しているという状況があった。そういった点を踏まえて、授業中に英文を読む機会を増やすことにより、生徒たちの英文に対する抵抗感をなくし、速読の力を高めたい、という狙いで、2020年度から高校1年と2年を対象に利用を開始した。
Q.実際の使い方
本教材は、週4.5時間(隔週土曜日を含む)あるリーディングの授業内で、週に2~3回の頻度で用いている。本書を使わない日は、代わりに単語テスト、文法テストなどの小テストが入る。
本書は、1つの題材につき見開き2ページで、左側に英文、右側に選択式の設問が4問~5問ある。まず生徒に問題を読ませて、回答、答え合わせをする時間を含めて10分で扱う。
Q.使ってみた結果
「英文を速く読めるようになった」という生徒の声があがっている。高校1年時に模試の偏差値が60くらいだった生徒が、2年生になって60後半~70くらいに上がった。成績が上位の生徒にとっては特にプラスになっていると感じる。
速読ドリルによって、文の流れをつかみ、構成にも慣れることにより、文章力も付き、生徒の自信にもつながる。成績が中間~下位の生徒にとっては、やらないよりは若干の成果はあるが、この教材は問題の形式が選択式のため、模試の記述式や説明問題、和訳問題には対応しきれない感じがある。
Q.利用が向いているクラスや生徒
成績が上位クラスの学校(偏差値60以上くらいの学校)、進学校。共通テスト対策に使いたい学校。共通テスト前の補助教材という位置付け。九州内の私大なら対応できる。
Q.あまり合わないと思うクラスや生徒
国公立の難関大は難しい。成績下位層は文量が多くなると抵抗感が増すと思う。
- H先生
- 精道三川台中学高等学校