ロイヤル英文法―徹底例解

旺文社

おすすめのポイント

Q.良かったところ

文法のルールをきちんと説明した後に文例があるので、理論的に理解できる。授業の中では、まず文法のルールを解説し、複数の例文を参照した後にもう一度ルールに戻ることで、理解を深めることができた。

Q.困ったところや改善してほしいところ

練習問題がない。別に出版されているが、少しだけこの本に含めてもらえれば学習効率もさらに上がると思われる。

Q.導入の経緯や、本教材採用の意図と狙い

高校３年生の生徒や、日本からの留学生（大学１、２年生）を対象に、英文法の学習を目的としたテキストを探したときに本テキストを選択した。

Q.実際の使い方

この本に従って進めると内容が多すぎるので、教科書の目次にある項目に絞って使用。一回の講義で一章ぐらいを進むペースで展開していた。

45分の授業の中で、まず持参した教科書を参照してもらい、解説をした後にロイヤル英文法で同じ英文法を含む例文を探した。複数の例文を基に文法の規則を再確認し、理解を深めた。

Q.使ってみた結果

高校３年生以上のクラスで活用をしたが、本書に掲載されていない文法に出会うことはなく、全ての文法を解説することができた。解説・例文の難易度は一般的な大学受験用参考書（Z会 英文法・語法のトレーニング 基礎講義編など）程度のため、毎回30分ほどの解説で一定の理解を得ることができた。また、授業で扱った項目のサブテキストとしてだけでなく、自習時の辞書としても使えると好評を得た。

Q.利用が向いているクラスや生徒

解説が簡潔に書かれており、またレイアウトも辞書的で、重要ポイントが必ずしも明示されていないことから、ややレベルの高い参考書。少なくとも大学受験向けで、文法をひととおり勉強した高校２、３年生に向いている。

Q.あまり合わないと思うクラスや生徒

厚くて内容も多いので、文法知識が不十分な生徒には敷居が高いと思われる。この本を難しく感じる生徒には、まず「東進ブックス 一億人の英文法」などから始めるといいだろう。