Next Stage 英文法・語法問題 4th Edition
最終更新日:2022年4月8日
- おすすめしたプロフェッショナル
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私立女子高校K先生 / 私立女子高校
Next Stage 英文法・語法問題 4th Edition
桐原書店
- おすすめのポイント
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Q. 良かったところ
問題量が豊富であること。準拠テキストと併用することでランダム演習ができるため、着実な力になる。
小テストを繰り返していると解答を覚えてしまい、小テストはできても実戦力に結びつかないことがある。高2までの間に小テストを通じて文法を感覚的に定着させつつ、高3では準拠テキストの応用レベル問題集『Winning Spirit』も取り入れることで理論的に理解を深める。
『Winning Spirit』の演習問題はランダム形式で出題されるため、文法事項がしっかり頭に入っていないと解けない。ランダム形式の演習問題を解くことが、文法知識の定着度の確認になる。また、解けなかった場合も本書の対応ページが記載されているので立ち返って復習することができる。
このように準拠テキストを組み合わせて学習効果を高めたり、テストツールでテスト作成作業を軽減できる(詳細は「進め方」に後述)など、関連教材や付属品が充実しているところも良い。
Q. 困ったところや改善してほしいところ
特になし。
Q. 導入の経緯や、本教材採用の意図と狙い
問題/課題:
教科書や副教材だけでは文法演習量が十分とは言えない。演習量をカバーし、文法問題の形式に慣れることでランダムな問題に対応する力を養うことを期待して採用している。
また、教科書の副教材だと履修前の内容が応用的に出題されることがあるので、この教材で知識を補いながら解いている。レベルも幅広いので、先取り学習を進めたり、基礎の復習をしたり、生徒の習熟度に応じて幅広く活用できる教材。
基本的に授業では使用せず、自学用の教材として採用している(ただし、定期的に実施する小テストでつまずきやすかった部分については、テスト後に解説で取り上げる場合もある)。
状況(クラスの人数やレベル):
高校1~3年生の全生徒(進学コース、特別選抜コース両方)が使用。
クラスの人数:15〜20名(学年全体で約50名)
※特別選抜コースは1クラス、進学コースは習熟度で2クラスに分けてのこの人数レベル:
卒業までに英検2級を取得することが共通目標。
進学コースは聖心女子大学、昭和女子大学などの女子大を目指す生徒が多い。
特別選抜コースは国公立大学、慶應義塾大学、早稲田大学、上智大学レベルの難関私大を目指す生徒が多い。他の類似教材ではなくなぜこれか:
本シリーズは私が現職に着任する以前から本校で採用されているため、導入時期や経緯は不明。10年くらい前には既に使用していた。
基礎的な問題から応用的な問題まで網羅しており、これ1冊をやり込むことであらゆる大学の入試に対応可能。授業レベルを網羅している教材は他にもあるが、最も使いやすいため継続して採用している。
Q. 実際の使い方 (どこを、どの程度のペースでなど)
教材の構成(全体構成、ページ構成):
全6パートで構成されている。
左ページに問題、右ページに解説と文法事項の整理。下部に訳と解答がまとめられている。
扱う文法によって1単元あたりのページ数は異なる。・PART1 文法(第1章~第16章)
・PART2 語法(第17章~第19章)
・PART3 イディオム(第20章~第24章)
・PART4 会話表現(第25章)
・PART5 単語・語い(第26章~第28章)
・PART6 アクセント・発音(第29章~第30章)進め方(年/学期単位、授業単位):
週1回、授業内でペーパーテストを実施。解答7分、解説7〜8分(その間に自己採点)、全体で約15分程度を充てている。問題形式は選択式が中心。学年により、取り扱う内容や問題の難易度を変えている。
高校1年生:
特別選抜コースのみで2学期から、本書付属のダウンロードデータを元に教員が作成したテストを行う。内容はイディオム中心。高1ではまだ網羅していない文法事項が多いため、文法的な知識がなくても、覚える知識で対応できる問題を取り扱っている。1年生のうちに熟語表現だけしっかり頭の中に入れておけば、長文読解を解いていくときに読みやすくなってくるというところがあるので。
進学コースも教材自体は持っているが、高校1年生の段階ではテストを実施しない(海外帰国生など自主的に進めたい生徒には進めて良いと話しているが、授業では取り扱わない)。高校2年生:
全クラスで4月から、本書付属のテストデータ「チェックテスト(問題内容はテキストのまま)」を使用したテストを行う。
準拠テキストの標準レベル問題集『Best Trainer』も活用(家庭学習用)。高校3年生:
全クラスで4月から、本書付属のテストデータ「マスターテスト(テスト範囲で扱う文法事項は指定するが、問題内容はテキスト以外から出題)」を使用したテストを行う。
準拠テキストの応用レベル問題集『Winning Spirit』も活用(家庭学習用)。2、3年生は一度のテストにつき1〜2項目の文法事項を取り上げる(問題量によって調整)。4月の段階でテスト計画を配布し出題範囲を告知している。卒業までの間に本書を、授業(テスト)では約3周する。受験に向けて自主的に学習する生徒は数えきれないほど回して使っている。
準拠テキストは、学期中には基本的に扱わない。主に長期休暇中の課題として使用し、休み明けにチェックテストを実施している。その際も高1のテスト同様、ダウンロードデータを使用。
指導する上での工夫:
テスト自体は共通だが、生徒の理解が追いついていない場合は、テストに充てる15分を超過しても徹底して解説するようにしている。過去には1時間をテスト解説だけで終えたり、次の授業で同じ範囲の再テストをしたことも。間違えた箇所について、本書右側の解説を見ながら解き直しをしてノートで提出させるというフォローもしている。
高1~2の、まだ扱っていない文法事項も多数ある段階では、できないところがあって当たり前。そんななかでもテストだけは進める形なので、分からないところは、授業で取り扱ったときや分かるようになってきたところで戻ってくればいい。とにかく何回も繰り返しなさいという指示でやっている。
例えばコミュニケーション英語のような授業の中で「仮定法を扱ったから、NextStageの仮定法の問題のところに戻ってもう一度やってごらん」という指示を出したりする。そうすると、今まで感覚で解いていたところが、しっかり自分の中でかみ砕いて解釈できて、自分で理論として落とし込むことができる。なのでテストはどんどん進めてしまうが、授業の中でも対応させながらやっておいでという指示を適宜出したりしている。Q. 使ってみた結果
受験が終わった生徒から、1年生から繰り返し解き、量をこなすことで受験に対応できたという声を聞いている。また、卒業生が後輩へ英語の勉強方法をアドバイスする際には、必ずこの教材名が挙がる。
長文読解が苦手な生徒は語彙力が不足している生徒が多い。彼女たちにはイディオム中心に何回も解き直すよう指導する。何回も復習後に長文読解を解くと、扱っていた表現がたくさん出ていて読めるという実感が出てきた、という声もあった。
Q. 利用が向いていると思われる学校・クラス・生徒
すべての生徒。
Q. 個人的にあまり合わないと思う学校・クラス・生徒
学年によって取り組むPartを指示すれば、どのような生徒にも合う教材であると思う。
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