パターンを変えて何度も学習可能! 生徒の学習習慣の確立にも繋がる、定着度抜群の大学入試向け英単語テキスト!
最終更新日:2022年9月20日
- おすすめしたプロフェッショナル
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三木学 / 水戸女子高等学校
夢をかなえる英単語 新ユメタン1 大学合格必須レベル
アルク
- おすすめのポイント
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Q. 良かったところ
採用特典としてフレーズデータなどが入ったエクセルデータがいただけます。こちらは指導の工夫でご紹介した様々なテストを作成する上で非常に役立っています。
また、テキストにリスニング用CDが付属しており、生徒たちが自主学習する際にも非常に取り組みやすい内容となっています。
また、アプリもあり音声はそちらでも聞くことができるため、生徒が自学自習をする際にはかなり手厚い内容になっていると思います。
加えて、「ユメタン1 大学入試必須レベル」の内容がある程度定着したら、「ユメタン1 大学入試必須レベル」で学習した内容を生かしてライティングの学習をする「ユメタン ライティング1 高校標準編」(学校専売品)などがあるので、ステップアップした学習を進めやすい点も助かっています。
英語表現やコミュニケーション英語の授業の中で勉強する文法が、フレーズ学習のユニットの中に上手く散りばめられています。そのため、フレーズ学習をすることで自然と文法を復習する機会になる点もメリットだと感じています。
また以前登場した単語が、別の単語のフレーズ学習の時に再登場したりするので、定着に繋がりやすい設計になっていると思います。Q. 困ったところや改善してほしいところ
特にありません。
Q. 導入の経緯や、本教材採用の意図と狙い
問題/課題:
導入前は、生徒たちに英単語の学習習慣が身に付きにくいという課題を抱えていました。
英単語の学習のために専用のテキストも用意していましたが、どうしても優先順位が低く、後回しにされてしまっていました。
結果としてセンター試験や入試の際に、語彙が足りずに受験が上手くいかないという状況に直面する生徒が多くいました。
そこで生徒たちが取り組みやすく、また学習習慣として日々の生活に取り入れやすいものはないかと考え、5年ほど前から採用しています。
現在は他テキストと併用しながら、学習習慣の定着を促すテキストとして使用しています。状況(クラスの人数やレベル):
本校では「選抜進学コース」の生徒たちが「ユメタン1 大学入試必須レベル」を使用しています。「選抜進学コース」は、将来的に難関校を含めた受験を意識した、少人数編成のクラスです。
入学時点での英語力で考えると英検3級程度の生徒が多いです。選抜進学コースを選択して入学していることもあり、学習に対するモチベーションは高いです。他の類似教材ではなくなぜこれか:
付属の音源が、1つの単語に対して1つの訳「grade⇒等級」になっているため、音声を聞きながら学習する時などにリズムが良い点が挙げられます。
gradeという単語が出てきた際に「等級・段階・成績・学年」など複数の訳とセットになっていると、音声で学習する時には少しリズムが乱れてしまいます。
日本語が出てきたらすぐに英語に変換できるようなクイックレスポンスを大切にしたいと考えていますので、本テキストの構造は非常に相性が良いと感じています。
日頃の授業では、英語はむしろ実技科目であり、スポーツや楽器の演奏と同じように、反復練習を徹底することで身につくということを強調して伝えています。
本校生には運動部や吹奏楽部などの生徒も多いため、単語学習をトレーニングのように進められるテキストであるところも利点だと感じています。補足ですが、フレーズを用いて単語を勉強する際には、先ほど例に挙げた、「grade⇒等級」以外の訳を取り上げてくれているため、取りこぼしなく学習できるので安心して使用できます。
Q. 教材の構成(全体構成、単元ごとページ構成)
テキストの構成として1ユニット100単語で構成され、全10ユニットあります。つまり合計1000語収録ということになります。
まず英単語とその訳、1対1で学習します。
その後、先に記載したようにフレーズで英単語を学習できるページもあります。
それぞれの単語に2つのフレーズが用意されており、単語の様々な使い方を学ぶことができます。Q. 実際の使い方 (どこを、どの程度のペースで等)
進め方(年/学期単位、授業単位):
使用タイミングとしては日々の朝ゼミ(10分)の中で単語テストという形で使用しています。
毎日の単語テストは50単語ずつ新しい単語をテストしていきますので、テスト2回で1ユニットが終わる形です。指導する上での工夫:
1年間で本テキストを「パターンを変えて何周にも渡って学習する」という形で使用しています。
事前に単語テストのスケジュールを組んで配布し、生徒が自宅学習しやすい環境を作ります。
実際の朝ゼミでは2回のテストで1ユニットを終えるため、20回朝ゼミの中で単語テストを行えば1冊を終えることができる計算になります。
かなりのハイペースだと思いますが、ここには意図があり、いきなり満点を目指しているわけではありません。
1回目のテストは「単語に出会う」ということを意識してざっと一冊終わらせることを重視しています。その後、本テキストに付随する様々なコンテンツを生かして、何度も繰り返し学習することで学習習慣と語彙の定着を図っています。
たとえば、
1回目:単語テスト
2回目:フレーズの穴埋めテスト
3回目:英作文テスト(フレーズを全て書く)
4回目:ディクテーションテスト
といった形で同様の素材であっても取り組み方を変えて何度も反復してテストを行い、定着を目指しています。Q. 使ってみた結果
英語の共通テストなどのスコアは徐々に上向いてきています。また、英語に対する苦手意識やリスニングに対する抵抗感が薄れてきていることが最も大きな成果として感じている点です。
また、授業の中で問題演習をしている時や模試の後の生徒の反応として「ユメタンに出てた!」など、学習内容が生徒に定着していることを実感できる機会も多々あります。
さらに、私自身も朝ゼミに生徒と一緒に取り組んでいるので、「この単語、ユメタンに出てたね」など生徒とコミュニケーションをするきっかけにもなっています。Q. 利用が向いていると思われる学校・クラス・生徒
大学入試のためのベース作りができるテキストであるため、共通テストを受験することを意識している生徒たちに最も向いていると感じます。
また、非常に取り組みやすい教材であるため学習習慣を確立したい生徒にもオススメです。Q. 個人的にあまり合わないと思う学校・クラス・生徒
「ユメタン1 大学入試必須レベル」に限って言えば、難関校の受験を目標としているような学校や生徒たちには少し物足りないかもしれません。
その場合は少しグレードを上げて「ユメタン2」以降を使用するといいかと思います。
- 三木学
- 水戸女子高等学校
プロフィール
水戸女子高等学校教諭。(2001~現在) 進路指導部。 選抜進学コース担任。(2010~現在)英語科主任。(2013~現在) https://www.mitojoshi.ed.jp/