国公立の二次試験や私大受験に備える!構文をとらえて和訳の基礎を固めるおすすめ教材
最終更新日:2022年9月29日
- おすすめしたプロフェッショナル
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岡本徹也 / 宇部鴻城高等学校
Rise構文解釈1 基礎~難関編
Z会
- おすすめのポイント
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Q. 良かったところ
難しい英文と簡単な英文がほどよいバランスで取り上げられているので、生徒のモチベーションを維持するのに役立っている。解説が手厚く、図解や和訳も含まれているため、自主学習でも扱いやすい。
Q. 困ったところや改善してほしいところ
英文の難易度が★1つ~5つで表されているが、実際の難易度が★マークの数と一致しないと思うものも見受けられる。「★1つだから、簡単だからやってみよう」と取り組ませても、生徒が思いの外てこずってしまうことがある。
Q.導入の経緯や、本教材採用の意図と狙い
- 問題/課題
共通テスト(旧センター試験時代を含む)での点数を上げる指導に焦点を絞りすぎたため、読み方が荒くなってしまい、国公立の二次や私大受験において、和訳問題や説明問題できちんとした解答を作れない状況が見られた。それを変えるため、文の構造に関わる文法解説に特化した本書を、3年前の令和元年から、普通科特進コース3年⽣を対象に導⼊した。
- 状況(クラスの人数やレベル)
普通科特進コースの生徒は、1クラス20名程度で、一般入試で偏差値50~55レベルの地元の国立大に届くかどうか、というレベル。
- 他の類似教材ではなく、なぜこの教材にしたか
主に授業時間外に、個別指導において、完全に個人レベルで必要な生徒への追加課題のような形で使用している。1問あたり、辞書などを用いて5~10分程度で取り組める。文量は2行~5行程度の問題が多く、時間がない中でもさくっとできるレベルと文量がちょうどよい。解説も⼿厚い。
Q.実際の使い方
- 本教材の構成
全部で30ユニット。1つのユニットで1つの読解ポイントが扱われており、1ユニットあたりは4~6ページ。最初のページ前半にその構文の重要ポイントの解説が載せられている。その後、構文を使った練習問題が2~3題あり、それぞれの練習問題には図解を交えた解説と和訳例が付いている。
- 授業の進め方
3年の夏休みや、共通テスト後二次入試に向けての基礎固めとして、個別指導で集中的に扱う。大学入試二次試験で英語が必要となりそうな生徒や、英語が既にある程度できていて、あと一歩伸ばしたいというような生徒を中心に、指導の必要な生徒にこちらから声をかけ、実施する。問題を暗記して解答することのないように、各ユニットの練習問題をランダムに抜粋して1つずつ、解説などは見せずに課題として出題→添削→間違えた問題はやり直し…という手順で、できるまでやり直させる。クリアできたら次のユニットの練習問題に取りかかる、というように生徒によって進度は異なる。
Q.使ってみた結果
夏休みのテコ入れとして使ったときには、2学期からの共通テスト演習時の文意の取り違えが少なくなった。具体的には、例えば、主語述語と修飾部を明確に見極められるようになり、特に後置修飾に慣れることができた。また対比構造に敏感になることができた。
共通テスト後に使ったときは、国立大過去問の和訳問題などで意味の取り方の精度が上がった。生徒からも「Riseのこの特訓が効いた」という声をもらった。
Q. 利用が向いていると思われる学校・クラス・生徒
和訳問題が出題される上級学校を受験する生徒。また、共通テストしか受けない場合でも、基礎固めには役立つと思う。
Q. 個人的にあまり合わないと思う学校・クラス・生徒
就職希望など、受験しない生徒には向かない。
- 岡本徹也
- 宇部鴻城高等学校