国公立大、難関私大を目指すなら!高校の先取り学習もできる教科書
最終更新日:2023年6月7日
- おすすめしたプロフェッショナル
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山口県私立中高一貫校 E先生 / 山口県私立中高一貫校
NEW TREASURE ENGLISH SERIES
Z会
- おすすめのポイント
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Q. 良かったところ
説明が簡潔で多過ぎないところが良い。ベースはやさしい内容で、教員が状況に応じて補足して広げていける。1つの表現からの説明量が、以前の教材は圧倒されるくらい多すぎに感じたが、本教材はほど良い。余白も空いていて書き込みもできる。
「テキスト」に準拠した「文法問題集」「WORKBOOK(問題集)」も併用しており、3冊セットで使いやすい。色も含めて統一性があり、教員側も生徒側も余計な負担が少なく学習を深めやすい。
「テキスト」の英文の長さもちょうど良く、1チャプター分が多くて10行程度で、左ページで完結する。「文法問題集」の問題量も十分で、使いやすい。また、価格も以前の教材に比べて少しリーズナブル。
Q. 困ったところや改善してほしいところ
以前の教材よりは安いが、3冊だと3000円になってしまう。副教材になって自己負担なので、どこの教材でも似たようなものではあるが、できるだけ負担が少なくなるといい。高いという声が出ているわけではないが、長く使うことや3冊セットで買っていることで、より安くなると嬉しい。理想は、3冊で2500円くらいか、WORKBOOKが別売でなく付属だとありがたい。
Q. 導入の経緯や、本教材採用の意図と狙い
問題/課題:
2019年度より中学で導入し、今年度の2022年度は4年目。それまでは教科書Progressと問題集Siriusを併用していたが、Progressは登場人物の背景などがキリスト教で偏る点や説明量が多くて生徒が圧倒されてしまう点、SiriusにProgressで習っていない内容の問題が出てきてしまい進度が合致しないことがある点が気になっていた。価格もできればもう少し安い方が良かった。
状況(クラスの人数やレベル):
1クラス平均25~30名。コース別のクラスで、国立や難関私立大を目指すコースと、部活と勉強を両立して難関大を目指すコース(推薦入試もあり)で使用している。両コースの学力差がテストの平均点で20点くらいあるため進度は遅い方に合わせているが、テスト問題を分けて調整することも教員側で検討中。
他の類似教材ではなくなぜこれか:
元々Z会への信頼度も全般的に高かったこともあり、本教材の評判は良い。訪問で説明される機会も多く、実際に内容が良いことも分かった。全体的なデザインがすごくシンプルで、字の大きさやレイアウトもよくまとまっている。説明も読んだらすぐ分かる。とくに不随の文法問題集が指導しやすく、理解しやすい。
Q. 教材の構成(全体構成、単元ごとページ構成)
「テキスト」1冊に12レッスンあり、1レッスンは3~4チャプターで構成されている。
1チャプターは見開き1ページで、左側に対話文などの英文、右側に文法の重要事項や少し難しい単語や簡単な説明も付いている。
「文法問題集」は最初のページに説明があり、問題も十分ある。構成は「テキスト」と同じで、1チャプターにつき最低2ページあり、1レッスン分では10ページくらい。
Q. 実際の使い方 (どこを、どの程度のペースで等)
進め方(年/学期単位、授業単位):
中1でStage1、中2でStage2、中3でStage3を使用し、1冊が1年で終わるペースで進めている。今年度が使用4年目なので、昨年度までで中1~3年にかけての使用が1度経験できたなかでは、Stage1と2は大体終わるが、Stage3は去年終わらなかった。ただ、Stage3が終わり切らないくらいでも、高2くらいまでの内容は学べており、残りを自学もしやすい教材。
本教材セットを使用する英語の授業は、週に6コマある。
最近の進め方は、1つのチャプター毎に、1~2コマ目で「文法問題集」で文法事項説明と問題を少しこなして文法内容を頭に入れてから、3~4コマ目で「テキスト」をやっている。
ただ基本は、1つのチャプター分の「文法問題集」または「テキスト」をそれぞれ1コマで進めるペースなので、スムーズだった場合は「文法問題集」と「テキスト」それぞれ1コマの計2コマで1チャプター分が終わる。
前回までの理解が怪しくてその復習から始めた場合や、ディクテーションで音声を聞かせるのに時間がかかった場合など、1.5コマで1チャプターのようなときもある。1つのチャプターが1コマで終わらない場合は、回答のところなど区切りの良いところで切るようにしている。
授業では、飛沫感染防止のため対話は控えているので、ディクテーションや、ヒントを与えて自分で意味を書いてみる活動をしている。その発表の際も、板書する生徒と口頭発表の生徒に分けるなど、飛沫感染防止対策をしている。
「WORKBOOK」は、試験前に試験対策として期間限定での使用か、自主学習用として使っている。
指導する上での工夫:
事前知識なしにいきなり「テキスト」に入るより理解や活動がしやすく、実際点数も上がったため、最近は「テキスト」の前に「文法問題集」から取り組むスタイルにした。弊害として、初見を読む力や新出単語を類推する力が弱くなるが、注意点として生徒に伝えるに留めている。長文読解力の向上も大事だが、それよりも必須の文法事項や単語がどんな形で使われるのか、使用できるようになることを重視しているためだ。
Q. 使ってみた結果
本教材と以前利用していた教材の両方を使った生徒はいないので、結果や反応の比較はできないが、レイアウトや価格は生徒の反応が良く、全体的に悪い反応もない。難しいという声はあるが、以前の教材よりも取り組みやすく学習意欲が促されると感じる。
正直なところ過去の生徒たちの方が断トツに成績が良いが、それは時代の違いであって教材によるものではないと思っている。全体として成績は上昇傾向であり、むしろ本教材に変更していなかったら低迷していたかもしれない。
Q. 利用が向いていると思われる学校・クラス・生徒
将来、偏差値50以上くらいの中堅大学進学を目指している生徒。現状のクラスでは合っている。
Q. 個人的にあまり合わないと思う学校・クラス・生徒
スポーツ中心で、就職も目指すような生徒。当校でもそのコースでは本教材ではなく公立と同じ教科書を使っている。
- 山口県私立中高一貫校 E先生
- 山口県私立中高一貫校