文法書だけど文法だけじゃない!オールジャンルの基礎力アップに最適
最終更新日:2023年2月6日
- おすすめしたプロフェッショナル
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匿名先生
新訂版 徹底反復シリーズ 《5-STAGE》英文法完成 BOOK 1
数研出版
- おすすめのポイント
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Q. 良かったところ
問題のバリエーションが多いところ。
レベルが適度(8割ほどの生徒が内容を理解してしっかり解けるようになっていると感じる)。
きちんと力がついていると感じられるところ。
Q. 困ったところや改善してほしいところ
リスニング問題がDictationのみなので、選択式問題や絵を見て選ぶなど、検定試験や入試で問われるような実際の問題形式があるとなお良い。
ただ、この問題集はそもそも、中学1年生向けの、一文一文をしっかり聞き取ってしっかり発音することに重きが置かれているものなので、フォーカスされているポイントが異なっている。
Q. 導入の経緯や、本教材採用の意図と狙い
教科書はNew Treasureを採用。
本書は問題集として適当だと判断し、昨年担当していた中学2年生でのBook2から個人的に導入。
2022年度は1年生を担当しており、5クラス全てでBook1を利用している(クラスのレベルは同一)。
採用に至ったポイントは、段階別に学習ができるところ、問題量がしっかりあるところ、難しすぎず簡単すぎず、本校の生徒のレベルにちょうどいい、適当な力がつくところ。
中1の段階から英語における文の作り方・要素を理解し、読み書きの力をつけさせたいと思っている。そのほうが、これから学び進めていく中で生徒自身が楽になると思っているので、まず文法を大切にしている。
また、文法問題集ではあるが、聞き取りや訳し、作文問題なども入っており、問題にバリエーションがある。文法のみならず、全体的な力がつけられるというとこも本書採用の決め手となった。
Q. 教材の構成(全体構成、単元ごとページ構成)
教材全体で21ユニット構成。
1ユニットは8〜10ページほど。
1ページめは新出文法の決まりなどが載っている、解説ページ。
2〜6ページがそれを踏まえての問題となっており、
・重要文法の穴埋め
・並べ替え
・会話文に合うように文章を作る
・作文
・訳し
・リスニング
と、しっかりめのボリュームとなっている。解説の後にしっかり演習ができるのが良いポイント。
最後が新出単語のページとなっている。
Q. 実際の使い方 (どこを、どの程度のペースで等)
教科書の内容を終えた後、教科書付属(別売り)の文法問題集を解く。
それから、教科書と同じ項目の部分を本書で練習する。
基本的には教科書と同じ項目が本書にも入っているので、教科書の内容に合わせて取り組ませている。
授業内で作文などの多少負担がある部分・1人で取り組むのには難しい部分を行い、基本的な文法問題の部分など、残ったところを宿題にしている。
授業の進度に応じて普段の授業と、長期休み中の課題として課しており、学期中は1Unitずつ、長期休暇中は5Unitずつほどを復習用にやらせている。
11月半ば現在でユニット15、比較的年度当初の予定通りの進行具合である。
また、本書での取り組みは提出点として成績に含んでいる。
指導する上での工夫:
特に中学1年生を対象にした授業では、説明を簡潔にするように心がけている。
また、できるだけ生徒の手や口を動かさせるような、アウトプットの時間を増やすようにしている。ペアワークやグループワークはあまり行わず、記述や問題を解いている時間を長く作っている。学校全体として、アクティブラーニングは少なめ、「大学入試のための力をつける授業」というのが念頭にあるため、とにかく自分で実際の問題を解けるような力をつけさせたい。
さらに、日頃から生徒との関係作りを大切にしている。授業内で内容を理解させることで課題への取り組み意欲も上がるし、授業における信頼関係から、厳しめの課題でも高い提出率を生み出している。
Q. 使ってみた結果
「力がつく教材なので取り組むように」と生徒には伝えており、特に生徒からの不満もない。
実際、力がつく教材だと思っており、定期考査の結果を見たときや、授業中に教員がした質問に対して学んだ内容を踏まえて答えられているとき。また、レベルの高い質問をしてきたときなどは、よく知識を頭の中に入れているなと感じる。
理解力には個人差があるが、8割ほどの生徒はよく理解できて、解けるようになってきていると感じている。
課題としては、Readingはあまり含まない教材なので、別途取り組む必要がある。現在は、英語の授業をコミュニケーション重視のクラスと、文法や作文重視のクラスの2つに分けており、そのコミュニケーション重視のクラスの方で取り組んでいる。教材は別で探してきた問題集などを使って行っている。
Q. 利用が向いていると思われる学校・クラス・生徒
中学のうちから大学進学を見据えている、進学校向けの教材である。
Q. 個人的にあまり合わないと思う学校・クラス・生徒
英語が苦手な生徒さんにはレベルが高いと思う。
- 匿名先生