リスニング力を鍛えて英語力の底上げを図る、聞くことから始める速読問題集
最終更新日:2023年2月23日
- おすすめしたプロフェッショナル
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山本 晃 / 長野日本大学中学高等学校
LR (エル・アール)1 【いいずなボイス対応】
いいずな書店
- おすすめのポイント
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Q. 良かったところ
教材の構成上、生徒たちが飽きにくい。ディクテーションが全文を書かせるのではなく、穴埋め形式なので、空欄部分だけを拾い出すことに集中して取り組みやすい。リーディング重視の教材が多い中で、本教材は、リスニングとリーディングを同時に鍛えていくことができる。
Q. 困ったところや改善してほしいところ
設問の順番が、最初からディクテーション(穴埋め問題)になっているが、まずはリスニングの内容を把握するための質問があると、より集中して、ポイントを絞って聞こうとするのではないかと思う。
Q. 導入の経緯や、本教材採用の意図と狙い
問題/課題:
3~4年前の平成31年度頃に導入。それまでは特にリスニング教材は使っていなかったが、リスニングができる生徒で英語ができない生徒はあまりいない、ということに気が付いた。聞く力がしっかりしていれば、その他の技能も付いてくるので、英語はまずリスニング力から鍛えた方が全体の英語力が伸びていくのではないかと思った。ちょうどその頃、共通テストのリスニングの比率が上がったこともあり、授業にリスニング教材を導入することにした。状況(クラスの人数やレベル):
中学3年は習熟度別に3つのクラスに分けている。本教材は、3段階の一番上位クラス(英検準2~2級のレベル)40人を対象に使用。週6コマある英語の授業のうち、1コマを用いてこの教材を扱う。他の類似教材ではなくなぜこれか:
まずリスニングから入って、リーディングへつなげる流れが明確な構成になっており、教員側が意図しているところにマッチした。Q. 実際の使い方 (どこを、どの程度のペースで等)
教材の構成(全体構成、ページ構成):
全体で20前後のレッスンがあり、1レッスンあたりは2ページ(場合によっては3ページ)1ページ目:「リスニングに挑戦」
Step1:音を聞いてセルフ・チェック
Step2:英文を見ながら音声を聞き、英語の語順で意味を理解していく練習
Step3:ディクテーションに挑戦2ページ目:「速読に挑戦」
Step1:英文を読み設問を解く→英語を最初から最後まで通して読み、内容をつかむ練習
進め方(年/学期単位、授業単位):
まずは、問題集を開かず、本文を見ない状態で本文のCDを聞く。本文は、1分ほどの長さのリスニングで、内容は会話や論説などさまざま。ユニットが進みレベルが上がって行くにつれて内容は難しくなる。- 最初に1~2回音声を聞き、聞いた英語を各自頭の中でかみ砕いて、話の流れ・全体像をつかませる。(2分程度)
- 内容を把握した後で、初めて教科書を開き、聞いた内容に関する問題を解く。「リスニングに挑戦」のセクションにあるディクテーション問題(穴埋め問題)を解く。(7~8分)空所の数は相当数あり、問題を解くのに3~4回くり返し本文の音声を聞く。
- その後、ペアで答え合わせを行う。(2~3分)
- 「速読に挑戦」セクションに本文全文が掲載されているので、それを各自読んで、設問に答える(5分)
- 最後に、解答を配り、各自で答え合わせをして1ユニット終了(解説解答集は教員が預かっており、終了したレッスンからバラで配布している)
この流れで、1時間に2レッスンを扱う。1冊は2カ月半~3カ月で終了するので、1~5までのシリーズを順番に進めていく。
指導する上での工夫:
まずは聞かせて、教員はあまり解説せず、生徒が自分たちで内容を理解するように指導。解答集の解説が非常に詳しいので、生徒が自分たちで読めば理解できる。ディクテーションを活用して、集中して聞き取りを行えるようにしている。Q. 使ってみた結果
全般的に中学校のリスニング教材は簡単なものが多かったので、もう少し発展的なものに取り組ませたいと思っていた。例えば、リスニング力を身につけさせるために、初めて聞く音声に触れる機会(読解で言うところの初見の文章を読ませるイメージ)を増やしたかった。
以前は生徒もリスニングに対する意識があまりなかったが、本教材を導入して、リスニングに取り組む姿勢が変わった。具体的なデータは出していないが、模試のリスニングの結果も上がっている実感はある。
Q. 利用が向いていると思われる学校・クラス・生徒
中3~高1、英検3級~準2級レベルの生徒を対象に利用できる。
進学を目指す生徒や、純粋に英語力を強化したい生徒で、リスニングとリーディングを1冊にまとめた教材を探している生徒にはおすすめ。英検対策にも使えると思う。Q. 個人的にあまり合わないと思う学校・クラス・生徒
特にはないが、リスニング力・リーディング力がすでに十分ある生徒には必要ないと思う。
LR (エル・アール)2 【いいずなボイス対応】
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LR (エル・アール)3 【いいずなボイス対応】
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LR (エル・アール)4 【いいずなボイス対応】
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LR (エル・アール)5 【いいずなボイス対応】
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