生徒はQRコードで自習がしやすい!先生は問題種類が多くテストが作りやすい!共通テスト等同形式リスニング問題を解いて鍛えられるテキスト
最終更新日:2023年5月26日
- おすすめしたプロフェッショナル
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関西地方私立学校 T先生
三訂版 Listening Laboratory Advanced
数研出版
- おすすめのポイント
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Q. 良かったところ
QRコードが付いているので、自宅でのリスニング学習に使えるところが良いと思う。教員向けの指導用テキストや生徒用の副本を含めてテキストが3冊あるため、リスニングテストの問題を作りやすいという利点もある。
Q. 困ったところや改善してほしいところ(もしあれば)
本テキストは、大学の共通テストや各種資格・検定試験の出題形式に準拠しているが、本校で使用した三訂版は共通テストの形式が初年度のままになっている。(四訂版では更新されているかは分からない)
Q. 導入の経緯や、本教材採用の意図と狙い
問題/課題:
センター試験から共通テストに変わり、リスニングの配点割合が高くなってから、英語の試験結果が非常に悪くなった。リスニングの弱さが現れ、対策を取らざるを得なくなったため、2021年度から3年生のクラスに導入し、2022年度も引き続き使用している。
状況(クラスの人数やレベル):
3年生のクラスは、難関国公立大学進学を目指す難関国公立コースと、国公立・難関私立大学進学を目標とした難関私大向けコースを1クラスにまとめている。難関国公立コースが5名、難関私大向けコースが5名の、合計10名で1クラスという構成。
英語の授業は、難関国公立コースと難関私大向けコースのそれぞれのクラスに分けて行なわれている。
3年生のコミュニケーション英語の授業は、検定教科書を使って行なう「コミュニケーション英語A」と大学受験に特化した学習をする「コミュニケーション英語B」の2つに分かれている。
本テキストは、3年生の難関国公立コースクラスのコミュニケーション英語Bに導入している。難関国公立コースクラスの英語学力は最難関国公立受験レベルで、クラスのほとんどの生徒が英検2級を取得している。
他の類似教材ではなくなぜこれか:
大学受験や英検などの試験問題を再現しているので、大学受験用の授業にはぴったりだった。
本冊のほかに生徒の家庭学習用の副教材と教員用の指導教材がついている。本冊とは異なる問題が出題されているため、教員にとってもリスニングのテスト問題を引用しやすい。
Q. 教材の構成(全体構成、単元ごとページ構成)
ユニット20まである。ユニットごとに、大学入試共通テストや英検など各種検定試験の出題形式に対応している。
紙面にQRコードがついており、再生できる。Q. 実際の使い方 (どこを、どの程度のペースで等)
進め方(年/学期単位、授業単位):
コミュニケーション英語Bは1週間に4コマある。1コマの授業は50分。
そのうち本書を使った授業は週に1コマまたは2コマで、テキストの進み具合によって調整している。1度の授業で何問終わらせるというのではなく、1コマに20~30分というように時間で区切っている。授業では、テキストに記載されている英文を聞けるCD音源(別売り)を流し、実際の試験と同じ状況でテスト問題に解答していく。
時間が来たらそこで終わり、自己採点して提出させている。解答はテストが終わったときに生徒に渡している。
時間に余裕があれば、テスト問題のディクテーションをすることもある。1週間に1ユニットを終わらせるスピードで進めている。昨年度はテキスト全部を終わらせることができなかったが、今年度は12月までに20ユニットすべて終わらせた。
副教材のワークを宿題として出している。副教材のリスニング問題は、本書とは内容が少々違っている。宿題は学期末のテスト前に集めてテスト範囲をしっかり学習しているかチェックしている。
指導する上での工夫:
解答後に確認のため聞くことはあるが、問題を聞き取れなかったからといって、もう一度聞いてみよう、ということはせずに受験と同じ状況で行なっている。今年度はディクテーションさせるまでを含めて合計4回聞き取らせたが、まったく聞き取れないという生徒はいなかった。
Q. 使ってみた結果
得点には反映されなかったが、リスニングに対する抵抗感はなくなったかもしれない。
Q. 利用が向いていると思われる学校・クラス・生徒
共通試験や検定などのリスニング学習に特化した授業を行なっているクラスには合っている。アドバンスは上位クラスレベル。クラスの人数には関係なく使えると思う。
Q. 個人的にあまり合わないと思う学校・クラス・生徒
共通試験向けのリスニング対策が必要ない学校やクラス。
- 関西地方私立学校 T先生