地方国公立やMARCH受験に備える!構文をしっかり押さえて読解力を鍛える和訳演習問題
最終更新日:2022年9月21日
- おすすめしたプロフェッショナル
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精道三川台中学高等学校 H先生 / 精道三川台中学高等学校
英文読解 FOCUS 和訳編
Z会
- おすすめのポイント
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Q. 良かったところ
本書は、地方の国公立や難関私大を志望する生徒がほとんどの「発展クラス」を対象に使用している。国公立大学の二次試験に必ず和訳は出題される。本書を用いて、試験直前ではなく、前もって演習を行っておけるので、試験前の過去問演習への移行がスムーズにいく。
Q. 困ったところや改善してほしいところ
最難関大学を目指すうえでは問題自体が少し易しいと思う。本校でも、最難関を目指す生徒には別の教材を用いて課外補習を行っている。
Q. 導入の経緯や、本教材採用の意図と狙い
問題/課題:
本校では1年生からベネッセの進研模試を受験しているが、構文をとらえることができていない生徒が多い。進研模試では直接的な和訳問題を出してはいないが、英文中の該当箇所を日本語にできないと結局問題は解けない。構文を読み取れないと解釈もできず、読解ができないという状態が続いていた。1,2年生である程度文法を固めているが、演習が不足しているんだろうなと感じた。そこで和訳に特化した演習問題を扱えば、解答の質が変わってくるのではないかと期待した。
状況(クラスの人数やレベル):
昨年(令和3年度)の高校2年3学期から導入。利用時期は、高校2年生の3学期~3年生の2学期までの期間。1学年24人を、「標準クラス」・「発展クラス」の2クラスに分けており、上位の「発展クラス」の生徒6名を対象に利用している。コミュニケーション英語の授業の中で扱う。
生徒のレベルは、長崎大・熊本大・九州大など地方の国公立やMARCHなどの難関私大を受験するレベル。
他の類似教材ではなくなぜこれか:
文法項目ごとに25単元に分かれていて、各項目に3題くらい演習問題が付いている。25×3で合計75題の和訳問題があり、和訳だけに特化しているところが良かった。また目標としている大学の出題問題が例として出されている。出題大学と練習できる問題量の多さが決め手となった。
Q. 実際の使い方 (どこを、どの程度のペースで等)
教材の構成(全体構成、ページ構成):
文法項目別に25の章で構成されている。各章は見開き2~3ページ。最初の見開きの左側には、その章で学ぶ重要構文を使った1行だけの短い例文が3つ載せられている。その後、その構文を含んだ70~80語程度の英文和訳問題が3題あり、英文を読んで下線部を和訳するようになっている。
進め方(年/学期単位、授業単位):
他のテキスト(長文読解や文法テキスト、模試の過去問など)を挟みながら扱うため、本教材は週に2コマで1章ずつ進むペースで扱う。最初の1コマ(45分授業)で、各自問題を解かせる。出題は下線部のみの和訳だが、前後の文脈も大切なため、私の授業では、全文を訳すようにしている。巡回しながら解答を見て、全員が同じような間違いをしている点があれば指摘する。全体の解説は2コマ目で扱う。主語、目的語など構造の確認を中心に、別冊の解答集を見ながら解説を行う。
指導する上での工夫:
和訳問題なので、文脈に沿った日本語になっているかどうかを確認。例えば、「Social」という語は「社会」だったり「社交」だったり文脈によって意味が変わってくる。日本語の選択が間違っていたり、構文の解釈はできているのに意訳しすぎているケースなど、つまずき方は生徒によって違うため、訳漏れや誤訳を、6人だけなのでということもあり、一人一人きめ細かく確認するようにしている。大学入試の解答の仕方、ポイントをしっかり押さえるよう指導している。
Q. 使ってみた結果
和訳の回答の仕方として、下線部だけを訳すのではなく前後関係の文脈を踏まえて訳さなければいけないという意識がある。構文をきちんととらえたうえで訳をする習慣が身についたので、それが模擬試験にも生かされていると感じる。模擬試験の偏差値が60前半で止まっていた生徒が70に届くなど、結果にもつながった。日本語の解答が苦手な生徒は、解答の仕方が分かっていなかっただけで、日本語に起こすコツが分かり、混乱していたものがすっきりしたのかもしれない。
Q. 利用が向いていると思われる学校・クラス・生徒
少人数の成績上位の生徒、入試で記述式の問題がある国公立や私立難関大を目指す生徒。
和訳問題は1人1人個別指導してあげた方が良いので、十数名くらいまでの少人数クラス。
Q. 個人的にあまり合わないと思う学校・クラス・生徒
30人以上の大規模クラスでは指導が不十分になってしまうと思う。
- 精道三川台中学高等学校 H先生
- 精道三川台中学高等学校