幅広い内容の豊富な動画から選べる!自分のレベルと興味に合った動画で4技能がすべて学べるサービス
最終更新日:2022年11月15日
- おすすめしたプロフェッショナル
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脇淵良太 / 松商学園高等学校
オンライン英語学習サイト「English Central」
EnglishCentral Inc.
- おすすめのポイント
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Q. 良かったところ
効率よく公平に、生徒の音読を評価できる。教員用の画面でまとめて確認できる。ある程度AIが採点してくれるので、公平に評価できる。
幅広い内容の豊富な英語情報に触れられる。新しいニュースもすぐ出ていたので、海外の時事ネタを海外目線で見やすいと感じる。
英語学習のハードルを下げてくれる。動画の長さも5分程度と短く、字幕で日本語訳も表示されるので見やすい環境。海外ニュースを字幕なしで見るのはハードルが高いが、生徒のレベルに合わせて見られる。
見たい内容についても、自分のレベルに合った動画を見れる。生徒の英語レベルに合う動画が自動的にお薦めとして表示されたり、同じキーワードで検索しても各自が自分のレベルに合う動画を選んで見ることができる。
Q. 困ったところや改善してほしいところ
生徒が自分のレベルに合った動画が見れる点がメリットではあるが、生徒たちのレベルごとで合う動画が違うため、特定の動画を指定した統一的な課題配信がしづらい。結果、課題や評価として使えないクラスが多くなり、各個人のやる気に依存することになる。そうなると、やる生徒とやらない生徒の差が広がってしまうので、使い方が課題。
Q. 導入の経緯や、本教材採用の意図と狙い
問題/課題:
基本的に「読む」「聞く」のインプット型の英語教育を例年通りやっているところが大きかったが、新1年生からの新カリキュラムに伴い、ICTを活用して「書く」「話す」のアウトプット型へ移行し始めている。一人一台タブレット環境も、今までは特進コースのみだったが、今年度の高1からは全コースに拡大し全員に本サービスを導入した。
状況(クラスの人数やレベル):
使用しているのは高1全員。
受け持っているのは、特進コースの2クラスで、国公立大学や難関私立大学を目指すレベル。
他の類似教材ではなくなぜこれか:
桐原書店さんから紹介され、デモを利用する機会があったことがきっかけ。動画を見るだけでなく、文の一部をタイピングするディクテーション、単語の練習、発音練習もできる。アウトプットのスピーキングとライティングが一度にできるうえに、動画でリスニングもできる。リーディングは若干弱く感じるが、本教材の趣旨ではないと判断して、3技能をしっかり伸ばせ、使いやすさも考慮し選定した。
同じように動画を見る類似教材は多数あり、もう一つ検討したスタディサプリEnglishにも似た機能はあるが、本教材は世界中のいろいろなテーマを扱っており内容の幅広さが良かった。
Q. 教材の構成(全体構成、単元ごとページ構成)
ブラウザやアプリからサービスにログインし、動画を見て発音練習をするという内容。以下の4ステップ(教材公式サイトより転載)で学ぶ
見る:自分のレベルや興味に合った動画を視聴して知らない単語にマークを付けましょう
学ぶ:動画のセリフ内の空白を埋めて新しい単語を学習しましょう
話す:セリフを音読してすぐに発音と流ちょうさの評価を受け取れます
GoLive!:講師とのマンツーマンレッスンで英語で動画について話しましょう
GoLive!の有無でプランが分かれており、本校は無しのアカデミックプランを利用中。教員向けの画面では、見る動画を指定し、課題として伝えることもできる。現状本校では教員側で動画指定はしていない。
そのため生徒が見る動画を選ぶ際は、フリーワードや各個人の英語レベルで検索して選ぶ方法と、自動的に次々表示されるお薦めの動画から選ぶという2種類の方法で行う。
Q. 実際の使い方 (どこを、どの程度のペースで等)
進め方(年/学期単位、授業単位):
定期考査ごとに、生徒が文章の一部を読み教員が聞いて成績を付けることを、学校全体で取り組んでいる。聞き取り方法は教員によって違い、授業中に一人ずつ対面で読ませる、音読した音声や動画をGoogle Classroomで提出させるなどあるが、1年の特進コースでは本教材を課題として使いその結果を評価に組み込んでいる。
生徒によって英語レベルが違うため「どの動画でも良いので、自分のレベルに合った動画を週に〇個やる」のような指示をしている。教員用の画面では、評価母体に対して週何個やるかの目安値を設定するラインが引かれている。画面上では、生徒の実施数が棒グラフのような形で表示され、どの生徒が目安値を超えているかが一目で分かる。
前回から今回の定期考査までと期間を決めて、その期間中に「見る・学ぶ・話す」の3ステップをこなした動画数と、話した内容のAI評価を評価に入れている。
指導する上での工夫:
最近担当者から聞いた、教科書の内容に関連するキーワードで検索した動画を観て、教科書の予習・復習として使う運用方法も検討中。例えば、次に取り組む予定のレッスン7のテーマ「バイオロギング」は野生動物に関係しているため「Wild Animals」で検索し、表示された関連動画をレッスン開始前に全員で見るなど。気になるキーワードが出てきた際に、それを動画で学ぶことによってより深い学びにできる。生徒にできるアドバイスとしてしていく予定。
強制的にやらせるものではないと思う。自分の好きなこと、学びたいことに関連していれば、英語力は自然と伸びていくもの。そのため、できるだけこちらから指定や強制はせず、自分の本当に興味関心のあるものを動画として見て、どんどん学んでいってほしい。
Q. 使ってみた結果
積極的に使っている生徒は少人数だが確実にいる。使っている生徒たちは、発音が良くなったと感じており、授業中の音読を聞いていても実感する。中学校では使っていても発音の指導はほとんどされなかったようで、生徒たちも初めて効果を実感しているのでは。
模擬試験のリスニング問題の点数が明らかに伸びている生徒もいる。本教材だけが要因とは言い切れないが、効果はあると感じる。
Q. 利用が向いていると思われる学校・クラス・生徒
幅広いレベルの教材があるため、学校として英語に取り組みたいのであれば、どのような生徒にも向いている。
Q. 個人的にあまり合わないと思う学校・クラス・生徒
特にない。
- 脇淵良太
- 松商学園高等学校
プロフィール
2012年~松商学園高等学校 英語科。2014年信州大学大学院人文科学研究科修士課程を修了。専門は英語学・認知言語学。2022年現在、松商学園高校英語科主任。特進コースを担当。