英単語だけじゃない!例文を活用して音読指導や文法理解も実現。中学終了~高校基礎レベルの単語帳
最終更新日:2023年3月22日
- おすすめしたプロフェッショナル
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長崎県私立高等学校 K先生 / 長崎県私立高等学校
夢をかなえる英単語 新ユメタン0 中学修了〜高校基礎レベル
アルク
- おすすめのポイント
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Q. 良かったところ
英語に慣れていない生徒にとっては、リズムよく発音をすることで練習しやすく、発音することに抵抗がなくなってきたように感じる。日本語の後に英語が流れる順番になっているので、英語に慣れるのに役立っている。英語のスペルが得意ではない生徒にとって、音声を使用して音読練習ができるのが良い。
Q. 困ったところや改善してほしいところ
現状のユニット構成は結構ランダムで、「動詞は動詞」という程度のまとまりだが、「買い物で使用できる単語」などジャンル別になっているとより良いのではないかと思う。
普段あまり使わない単語や表現の例文があったりするため、難しいと感じる箇所がある。場面や設定が日常的に使用できる例文だと良い。Q. 導入の経緯や、本教材採用の意図と狙い
問題/課題:
平成24年頃に導入したので、本教材を導入して10年程度になる。
本校の生徒は英語があまり得意ではなく、基本文法を覚えていない生徒が多い。一から文法から教えていくとかなりの時間が掛かるので、文法を理解させる授業の進め方について悩んでいたところだった。
その頃、単語帳も探しており、アルクの講演会に参加したところ、ユメタンを作成された先生から「音読を重視するのに使用できる教材」として紹介があった。
単語を文法とつなげるこちらの単語帳なら、文法を教える時間を省き、単語の音声や例文の言い回しを通して文法理解を進めることができると思い、導入を決めた。状況(クラスの人数やレベル):
1年生から2年生の2学期半ば頃までの1年半で1冊を終わらせる。1年生は1クラス32名×5クラス。レベル感は英検3級に届かない生徒が大半だ。2年生からはコース制となるが、いずれのコースも同じ進度で進む。他の類似教材ではなくなぜこれか:
1つの単語に対して例文も掲載されているため、単語レベルだけでなく、フレーズとして覚えられる。英語に抵抗のある生徒にも英語に慣れてもらいやすい。Q. 教材の構成(全体構成、単元ごとページ構成)
UNIT1からUNIT10までに分かれている。見開き1ページに10単語×見開き10ページで、1ユニットあたり計100個の単語が掲載されている。CDに収録されている音声の区切りは25単語×4回で1ユニットとなっている。
Q. 実際の使い方 (どこを、どの程度のペースで等)
進め方(年/学期単位、授業単位):
週4回(英語コミュニケーション3時間・論理表現1時間。どちらの授業でも使用)の英語の授業で帯として1回の授業で6~7分で扱っている。例文が長くなると10分くらいになることもある。
CDの音声の区切りが25単語ずつのため、一度の授業で25単語ずつ扱う。1回目の授業で、まず最初に音声に合わせて25単語を一気にリピートする。その後ペアになって、各自1分ずつ、日本語を読んで、英語を言う練習を行う。(スペルが分からなくても音声で出てくればOK)その後例文を10個くらい扱い、まず例文を読む練習をして、大事な表現(会話で使いやすい表現)が出てきたら線を引かせて表現の説明を加える。残りの例文は2回目の授業で扱う。
3回目の授業で次の25単語を1回目と同じ要領で扱い、4回目の授業で3回目の残りの例文を扱う。1週間で50単語をひととおり読む練習は完了させる。次の1週間は前の週に扱えなかった例文の解説を行う。2週間で50単語を学べるので、2週間に1度単語テストを行う。指導する上での工夫:
スペルを覚えるのが得意ではないので、見ないでも発音ができるよう音で暗記をさせている。その方法として、ペアワークをする中で、読まれた音声を聞いたら日本語が分かるように、逆に日本語を聞いたら英語の音が浮かぶように、イメージして練習するよう指導している。Q. 使ってみた結果
英語に抵抗を感じている生徒が多いので、英語に慣れるために楽しんで使用できる点が良い。書くだけになると一気にやる気がなくなると思うが、音声を聞いたり実際に口に出して言ったりすることで覚えやすくなる。定期考査にもユメタンの範囲から多くて50~100単語+例文などを出題するが、単語はほぼすべて正解できているので、暗記できているのだと思う。
Q. 利用が向いていると思われる学校・クラス・生徒
中学校から高校の基礎レベルのため、高校1年生で中学の復習と高校の基礎を学習するのにおすすめ。
Q. 個人的にあまり合わないと思う学校・クラス・生徒
2年生、3年生の大学進学を目指す生徒には対応できない。入試レベルには物足りないと思う。
なお、大学入試向けには同シリーズの「レベル1」を扱えば良いと思うが、本校では学年全体の進学者が3割程度、そのうち大学進学は1割程度なので、「レベル1」に進むと一気に難しくなり、大学入試を受けない生徒も含めて全員に使うのは向いていないと思い、使用していない。
- 長崎県私立高等学校 K先生
- 長崎県私立高等学校