NEW ONE WORLD Communication Ⅱ Revised Edition
最終更新日:2022年2月23日
- おすすめしたプロフェッショナル
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O先生 / 都城聖ドミニコ学園高等学校
NEW ONE WORLD Communication Ⅱ Revised Edition
教育出版
- おすすめのポイント
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Q.良かったところ
扱われている題材が、さまざまな分野の話題に及ぶ。国際理解や自分の国について、また現代社会の問題点など、生徒が興味が持つ内容が扱われている。英語を通してさまざまな国の文化を知ったり、自分の国について説明をしたり、生徒が英文を読みながら、プラスアルファの知識を身に付け、考えることができるのが良いと思う。
Q.困ったところや改善してほしいところ
新出単語が、現状は地名や人名なども含めて1レッスンに50個程度だが、英検や入試で必要な単語を念頭に置いて考えると、もう少し多くても良いかなと思う。また、例文の中に、現地では使われないような言い回しなど、習熟レベルが低い生徒にはすぐに意味をつかめない、やや難しい例文もある。
Q.導入の経緯や、本教材採用の意図と狙い
2019年度に私が赴任した時にはすでに使用していたが、おそらく5年くらい前からリベラルアーツコースで導入。本校には、普通科の中に、大学進学を目指す「リベラルアーツコース」と、フード・ファッション・保育など専門的な知識を学ぶ「キャリアアーツコース」がある。2つのコースの習熟度を検討して、大学進学を目指すリベラルアーツコースには、基礎的な英語の知識に加えて、共通テストにも対応できるような、少々発展的な内容を含んだ本書を採用した。しかし難しすぎることはなく、偏差値50くらいの本コースにちょうど良いレベル。
Q.実際の使い方
リベラルアーツコースの2年生のコミュニケーション英語の授業で使用している。
1クラスは約30名の少人数制だが、この授業では、習熟度別にさらに2つのグループに分けて行っている。私は、クラスの約1/3の英語が苦手な生徒(12人くらい)を担当し、別の教員が残り2/3の比較的英語が得意な生徒を受け持っている。
1冊にレッスン1~10まであり、各レッスンは3~4つのパートに分かれている。各パートごとに文法項目、例文、Practice(並べ替え問題が4問くらい)がある。私の場合、まず最初に文法項目の部分をパート1~4まで先に通しで扱う。教科書には文法の細かい解説は載せられていないので、口頭で補足説明を行ったり、自作のプリントを用いながら解説を加える。
文法を理解したうえで、パート1~4の例文を、文章のつながりの流れを意識しながら読ませる。その後Practiceの演習問題を行う。さらに追加で、ワークシートを作って練習問題を行わさせ、定着を図る。単語の小テストも混ぜながら、1つのレッスンを6~7時間の授業で終える。どちらの習熟度クラスも、定期考査の範囲は同じなので、ほぼ同じ学習ペースで進めている。
Q.使ってみた結果
Readingの力がつく。またPracticeのセクションは並べ替え問題なので、文の構成が理解でき、Writingも強化される。本校では英検取得を目指す生徒が多く、学年の半数以上の生徒が年に3回受験する。準2級までは比較的スムーズに取得できている。ただ、リベラルアーツコースの生徒は卒業時までに2級取得を目指しているが、語彙力が課題となり、なかなか受からない生徒が多い。2級の壁は厚いと感じる。語彙力をもう少し強化しなくてはと思う。
Q.利用が向いているクラスや生徒
英語レベルが中間層(英検3級~準2級)くらいの学校やクラス。
Q.あまり合わないと思うクラスや生徒
進学目的ではない、英語力が下位層のクラスには、語数が多いので、やる気を下げてしまうかも。逆にものすごくレベルの高い進学校には物足りない。共通テスト対策にはこれ1冊では足りないかもしれない。
- O先生
- 都城聖ドミニコ学園高等学校