- 対象: 高校生(レベル: 標準。実践レポートではコースごとにレベル差の大きい学校で使用)
- 技能: 語彙を軸に、スピーキング・ライティング・リスニング・長文読解・音読
- 種別: 英単語集(出版社: 数研出版、執筆: 竹岡広信先生)
- 向く狙い: 発信語彙と受信語彙を分けて学ぶ大学受験向けの語彙学習。レベル別のパート構成を活かし、1冊で複数コースを運用する
必携 英単語 LEAPとはどんな教材か
出版社の紹介文によると、1,935の英単語を、writingやspeakingで「使いこなせる」ようにするActive Vocabulary(発信語彙)と、readingやlisteningで「意味がわかる」ようにするPassive Vocabulary(受信語彙)に分類した単語集です。
- Active Vocabulary(Part 1, 2)には、英語での発信に必要な熟語・定型表現を[頻出]として、発信の際に間違えやすいポイントを[注意]として掲載。
- 見出語にCEFRレベル(A1〜B2)を表記し、どのくらい使われる語か・重要な語かを明示。
- 意味の似た語を「グルーピング」で並べ、「ニュアンス」を簡潔に解説して、類義語との使い分けを学べる。
- 語源や語呂合わせなど、覚える手がかりを提示。語源は連想の過程をかみ砕いて示し、同語源の単語も提示。
- 巻頭で42の基本動詞を解説(中心イメージ、activeな用法、注意点、類義語との[比較])。
- コラム: 「語源の捉え方」(接頭辞・接尾辞)と「発音・アクセントのルール」。
- ダウンロード用音声は4種類: ①見出語+語の意味、②用例(日→英)口頭英作文用、③用例(英→日)英文解釈用、④用例(英文のみ)ディクテーション・シャドウイング用。
実践レポートでは、入門編「LEAP Basic」、付属ワーク、テスト作成ツール、無料の音声アプリにも言及があります。
現場で迷うポイント——どんなクラスに向き、どんな場合は別の選択か
導入時期
井林雅美先生は、高校1年生の初めから扱うには少し難しく、中学レベル(「ターゲット1200」レベル)の単語ができていない生徒には難しいと述べています。先生の学校では中3の復習を終えた1年生の2学期頃から使い始めています。
コース間のレベル差
井林先生は、パートごとにレベル別に分かれているため、コースごとのレベル差が大きい学校でも1冊ですべてのコースをまかなえ、同じ教材でレベルを変えた問題(下位クラスは多義語の第一語義のみ選択式、上位クラスは英作文など)を作れる点を評価しています。栃木県私立高校のK先生の学校では、大学進学を目指すコースは「LEAP」、専門分野を目指す科は「LEAP Basic」と使い分けており、大学受験を目指す生徒には「LEAP」、専門分野を目指す生徒には「LEAP Basic」が向くと述べています。
音声の使い方
井林先生は、リピートを前提とした音声が付いておらず、スピーディーに通しで読むため、生徒の自学には良いが授業内で使うには難しい、と述べています。授業内でリピート練習をしたい場合は、教員が読んで生徒がリピートする形になります。
生徒による自己チェック
蘆田亮介先生は、生徒が自分で単語テストを作成・チェックできるアプリ機能があるとさらに良い、と要望しています。教員はテストメーカーでテストを作れますが、生徒が各自で簡易に確認する仕組みについては、レポートの時点では言及がありません。
向く生徒については、蘆田先生は大学レベルにかかわらず大学受験をする生徒全般、井林先生は共通テストに加え2次試験で英作文を書く必要がある生徒に特に勧めています。
授業での使い方——導入・展開・宿題への組み込み
ロングホームルームで小テスト(K先生)
- 高1で購入し、毎週水曜日のロングホームルームで約10分間、毎回取り組む。
- 学期初めにテスト範囲を全部決め、1回の出題範囲を10〜20ページで区切り、その中から10題くらいを出題。このペースで高2の1学期か2学期の途中で1冊完了する。1年間で終わらせようとすると1回分の範囲が多くなるため。
- テストは付属のテスト作成ツールで各学年の先生が作成。選択式・記述・穴埋めで、コースや科によって難易度を変える(「LEAP Basic」使用クラスは選択式を増やし記述式を減らす)。
- 採点は教員が行って返却。LEAP自体は生徒と一緒に使うタイミングはなく、各自で取り組む。
英語表現の授業で音読と小テスト(井林先生)
- 付属ワークの2レッスン分(約30語)を週ごとの範囲とする。週3回の英語表現の時間に、毎回最初の5〜10分で30語を通しで音読。教員が読んだ後に生徒がリピート。同じ30語を1週間くり返し、自宅でも音読するよう指導。
- その範囲で毎週1回小テスト(15問・例文の穴埋め形式)。
- ワークは宿題として提出。1レッスン見開き2ページで約15語を扱い、左に選択問題や例文の穴埋め、右に新出単語を使った英作文問題。英作文は語順や使用語の指定があるため回答がばらつきにくい。
読解の授業と単語帳をつなぐ(蘆田先生)
- 長文で出てきた単語について「LEAPの〇〇番を見て」と指示し、記載された関連知識を一緒にチェック。生徒は色付きの箇所しか見ないことが多いので、色付きでない追加知識も授業中に確認して記憶に残す。
- 教科書のユニットで出た単語をLEAPで確認する際、「ユニット〇〇で確認した」とメモさせ、単語帳学習時に思い起こせるようにする。
- 高1のコミュニケーション英語で1年に1,000語程度を学習完了。2年次以降はペースを上げ、「何周するか」を重視して上塗りするイメージで使う。
使ってみた結果として、K先生は語源があるためイメージがつきやすく、生徒は自学自習でも使っていると述べています。井林先生は、付属ワークで実践的に使う練習ができること、DescribeとExplainの違いのような使い分けの解説で丸暗記にならないこと、Writing活動で「このラインまでは書けると良い」というすみ分けがしやすくなったことを挙げています。蘆田先生は導入2年目でまだ受験を経ていないため明確な結果は言えないが、生徒にとって使いやすい感触があるとのことです。各先生の先生の実践レポートに詳しい運用があります。
編集部からひとこと
竹岡広信先生 執筆!4技能対応型英単語集
先生の実践レポートから
- 栃木県私立高校 K先生の実践レポート: 2020年4月から、コース・科によって「LEAP」「LEAP Basic」を使い分け。週1回のロングホームルームで約10分の小テスト。
- 蘆田亮介先生の実践レポート: 無料の音声アプリと「かゆい所に手が届く」補助知識を評価。読解授業で番号を指定して関連知識を確認する使い方。
- 井林雅美先生の実践レポート: レベル幅が広い中高一貫校の全コースで共通使用。週3回の音読と週1回の穴埋め小テスト、ワークは宿題。






